部会

2016年03月28日

民進党の成否を分ける「たった一つ」のポイント

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「何故、野党は分裂する理由」を克服できるか否か、ということ

自民党は滅多なことでは分裂しない、そして野党時代であったとしても自民党は分裂してきませんでした。翻って、民主党を中心とする現野党は与党・野党時代を問わず分裂を繰り返してきました。

そして、現在のところ、民進党は「分裂の原因」について全く考察することなく、むしろ「全く同一の失敗を繰り返している」といっても過言ではありません。

筆者は何も小難しい話をするつもりもありませんし、世間一般で当たり前に行われていることが行われていないので、野党は組織がバラバラになっていくのだと感じています。そして、特に今回の合併を主導する岡田代表は「根本的な分裂原因」をまったく意に介しておらず、民進党は長く持たないことは明らかだと思います。

「党内ガバナンスの欠落」こそが野党分裂の原因である

政党がバラバラになるとき、政策的な路線の違いであるとか、〇〇議員が嫌いとか、色々な分裂理由が述べられるものですが、実際のところ政党が分裂する理由はそのようなものではありません。

上記の程度のことが組織分裂の理由になるなら「自民党は一瞬で解党している」し、政党ではない「一般企業でも組織としての体を成すことは難しい」でしょう。

政党が無くなるor分裂する際、党内で起きている問題は「納得感が欠落した意思決定の常態化」です。つまり、組織として行動しているはずなのに、その組織の構成員として意思決定の一端に加わった納得感がない、という状況が生まれているのです。

自民党は政調部会によるボトムアップ型の意思決定が形式的に存在しています。国会議員は意思決定のプロセスを体験することができますし、自分の意見が反映されなくても部会で発言することで自己の立場を保つこともできます。自民党のシステムは物事が決まる瞬間のプロセスが明らかになっており、なおかつガス抜きを行うこともできる優れたシステムと言えるでしょう。

一方、野党側は「安倍政権を倒す」ということで一致しただけであり、合併決定・民共共闘などの重要な意思決定を行うに際し、所属国会議員や地方議員のボトムアップ型の承認プロセスを経たとは言い難いものがあります。(維新の党は形式上代表選を行って合併・解党を決めましたが、極めて外形的な話に過ぎなかったと思います。)

政党トップの意向で民進党(実質的に民主党)所属になった地方議員の方も多く存在しており、現在トップダウン型意思決定の成果は「政権を取るまで」or「参議院議員選挙まで」の時限的な野合としてしか持たないと思います。

野党だからこそ「意思決定プロセスが大事」だという認識の欠落

与党は最低限の意思決定プロセスが存在している場合、多少無茶なことがあったとしても簡単には分裂しないものです。前回の民主党政権は意思決定プロセスが極度に煩雑になりすぎたことで、些細なことの積み重ねが大きな軋轢として臨界点を超えて噴出したのではないかと推察します。

しかし、野党となると話は全く別物であり、党内の意思決定プロセス、つまり納得感を生み出す仕組みが無ければ長くはもたないことは言うまでもありません。党のトップが政権奪取の旗を掲げて政策を示して所属国会議員がお互いに我慢しながら選挙に取り組むことは、2009年に一回行った失敗の焼き直しでしかありません。まして、今回は民主党単独ではなく共産党までくっ付いているのだから目も当てられません。

自民党以外の政党で長く存続している政党は公明党や共産党などの組織政党しかありません。これらの政党は組織として成り立つための仕組みを有しており、構成員同士が多少いがみ合ったとしても全体としては納得感を醸成するシステムが存在していると言えるでしょう。

ここまで書くと何か凄い仕組みを作ることが必要という印象を与えるかもしれませんが、組織人として当たり前の仕組みづくりに取り組むことが必要だと述べているだけです。そして、それをやるなら選挙前ではなくて少なくとも1年前からスタートすべきだと思います。

ここまでの民進党の成立プロセスを見ていると、属人的な意思決定と選挙ファクターによって生まれた政党であり、数年以上あった猶予期間で民主党としても維新の党としても「正常な意思決定システム」を創る気が無かった人々の野合にしか見えません。選挙まで、政権奪取まで、個々の議員が我慢できれば良い、という問題ではありません。

民進党が生まれ変わるかどうかは、自党の中に「意思決定の仕組みが必要」という当たり前のことを考えて実行できる人がいるかどうかです。その点について注目してみていきたいと思います。


 

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yuyawatase at 17:58|PermalinkComments(0)