表現規制

2015年12月23日

萌えキャラのBMI値までが表現規制の対象に(笑)

無題
(C) MARIBON

最強に面白い表現規制を求めるフェミニスト団体の声明文を発見

志摩市の海女さんの萌えキャラを市としての公式キャラクタ―として撤回することを求める声が上がり、同キャラクターである碧志摩メグは現在は市非公認キャラクターとして活躍しているようになっています。

むしろ、萌えキャラは正式メンバーではなくなったほうが動きやすいのではと思うわけですが、自分はくだらないクレームをつける人もいるものだなと思っていたら、実はクレームをつけていた人々の並々ならぬ努力を発見し、今後はもう少しそういう人々の活動も評価すべきだなと思った次第。

「三重県志摩市公認キャラクター「碧志摩メグ」公認撤回の署名提出後の明日少女隊の見解」を紹介したい

「明日少女隊」さんという様々な性別の第4世代若手フェミニストによる社会派アートグループの皆さんがまとめた見解は下記の通り。(引用元http://ashitashoujo.com/post/130033155492/kenkai

「碧志摩メグは、17歳という未成年の設定でありながら、胸や太ももなどの表現に顕著な性的誇張表現がなされており、「ボーイフレンド募集中」と性的に手に入る可能性のある存在として描かれています。 これらのキャラクターの表現と設定は、女性の性的モノ化(sexual objectification: 人格が尊重されず、性的なモノ(道具)のように表現されたり扱われること)であり、これを行政が公認し、利用することは問題ではないでしょうか。」

「また、彼女のプロフィールには、身長158cm、体重46kgと書かれています。この身長と体重のバランスでBMI(体格指数:Body Mass Index)を計算すると、BMI18.4であり、健康を維持するために理想とされる体重を下回る「低体重」の状態と示されています。BMIは22がもっとも病気にかかりにくい適正体重とされており、彼女の身長の適正体重は54.9kgです。近年、女性の痩せと栄養失調が深刻な社会問題として背景にあるなかで、そのような女性像を行政が支持するのはいかがなものでしょうか。」

「このように、性的モノ化された女性のイメージを日常的に見せることによって、それを見た一般の人々に、女性が性的な存在としてだけ描かれることを受け入れ、普通のことだと思わせてしまう(内面化・ないめんか)恐れもあり、公的機関がそれを後押しすることはあってはならないことだと考えます。」

萌えキャラのBMI値の算出という並々ならぬ努力に敬意を表したい、

今回の見解の萌えキャラのBMI値という点について、あらゆる人々の盲点であったのではないか、と思います。オタクでもそこまで追求した完全なるオタクはそう簡単には見当たるものではありません。

まさにこの人たちの活動は「現実の女性の人権」だけでなく「萌えキャラの人権すらも守った」わけです。三次元の人間だけではなく二次元世界のキャラクターの体調管理について、これほど真剣に提言した存在はかつていなかったと思います。

今後、同団体には、二次元キャラクターの健康管理についての活動まで範囲を広げていただき頑張ってほしいものです。このような斬新な視点から表現規制の提案が出ることの面白さ、言論の自由や表現の自由というものの大切さが良くわかる事例でした。




伊勢志摩殺意の旅 (双葉文庫)
西村 京太郎
双葉社
2002-05





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yuyawatase at 21:00|PermalinkComments(0)

2015年12月16日

大人の教科書(20)「うどんかるた」への逞しすぎる想像力に脱帽

original


セクハラ扱いを受けた「うどんかるた」、文句をつける人間は何を想像したのか(笑)

このかるたの絵柄からセクハラを想像できる、他者に優越する圧倒的なイマジネーション力の持ち主への羨望を禁じ得ない気持で一杯です。

香川県が作った「うどんかるた」にクレームが寄せられたため販売が延期される事件が発生しました。問題になったデザインはは「つ」の読み札で「強いコシ 色白太目 まるで妻」ということです。

いやいや、この画像だよ?普段からどんな妄想を膨らませているのか理解に苦しみますが、このような表現に対する規制が増えるばかりで辟易します。

実物とあまりにも違うという誇大広告以外にも存在する根深い問題について

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最近、問題になった表現は美濃加茂市観光協会や志摩市のちょいエロのポスターなどですが、これらのポスターは撤回される事態に発生しています。

個人的には実際の実物とはあまりにも違う誇大広告であることが撤回理由として相応しいと思いますが、デザインなどには個人の価値観があるためにちょっとした表現に不快感を持つ人がいることも確かです。

しかし、何故このような不毛な議論が社会的な問題になってしまうのでしょうか。

税金を使って余計なことを行うと不毛な表現規制が進むから止めてほしい

これらの事例に共通することは「税金を使っている」ということです。税金を使っている限りはほぼすべての人が何らかの理由で、役所や外郭団体がやっている表現活動にイチャモンをつける権利を保障することにつながります。

仮にこれらの観光振興政策のコンテンツビジネスが民間の自由な活動で行われている限りは、嫌な人は見なければ良いだけの話であり、社会的な批判にさらされても必ず撤回しなければならないわけではありません。そして、表現活動に関する自由は守られていくのです。

役所が余計な表現活動を行うことによって表現規制論者の意見が社会に浸透していく機会を提供していることになります。何でもかんでもイチャモンをつければ表現を潰すことができる、という思想が、税金で行っているものを超えて民間の自由な活動にまで広がっていく一穴を提供していると言えるでしょう。

「うどんかるた」という想像を絶する事例が出てきたことで、役所のオウンゴールで民間の表現規制の一歩手前まで来ています。このような取り組みは最初から民間に任せて行政は手を出すべきではありません。

のうりん (GA文庫)
白鳥 士郎
SBクリエイティブ
2013-09-12

 

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