拝金主義
2015年11月18日
大人の教科書(2)「市場原理と拝金主義の違い」が分かりますか?
巷のインテリ学者たちによって市場原理は拝金主義だと批判されています。しかし、このような論理の飛躍は実際に自分でビジネスをやったことが無い人々による勘違いから生まれるものです。そして、自らの手によるビジネス経験があれば市場原理と拝金主義の違いは実感を持って感じられます。
お金が継続的に儲かる=市場原理のプロセスとはどのようなものか
お金が継続的に儲かる状況になるために最も重要な要素は「信用」です。あの人に仕事を任せても大丈夫いう信用の積み重ねが継続的な売上・収入に繋がる源になります。
そして、ある人物や企業に対する「信用」はその人や企業の「慣習」や「風土」から生まれます。つまり、確かなサービスを適切な価格でタイムリーに提供することを常態化する必要があります。
市場原理とは、このお金が継続的に儲かるプロセス(①慣習・風土⇒②信用⇒③売上・収入)を意味しています。これは商いに従事したことがある人なら当たり前に理解できるプロセスです。このプロセスが回転していくことによって商売繁盛・社会繁栄がもたらされます。
市場原理と拝金主義の違いとは何か
市場原理と拝金主義の違いは上記のプロセスが回転するか否かの違いです。
拝金主義は、①慣習・風土⇒②信用⇒③売上・収入のうち、③売上・収入のみを重視する考え方や手法を採用することを指します。当然に、①慣習・風土と②信用を欠いたビジネスは継続性がなく一過性のビジネスということになります。
つまり、市場原理が継続的に発展するプロセスであるのに対し、拝金主義は市場原理のプロセスを断ち切る対極的なものであることが理解できます。
ちなみに、誰しもが弱い心を持っていますので、事業主であればこのような拝金主義のプロセスに陥った場合の苦い失敗の経験を持っているものです。そのため、市場原理と拝金主義が異なるモノであることは経験上理解しています。
市場原理とは極めて社会的な信用を重視したプロセスであり、社会的な信用を失った人や企業は市場原理の中では存続できません。
政府の政策は拝金主義にならざるを得ない
政府が実施する政策は、上記の市場原理のプロセスである、①慣習・風土⇒②信用⇒③売上・収入のうち、①慣習・風土と②信用に関係なく、政府が設定した特定の条件を持った人々に③売上・収入を与えるものです。
お金を支払う人と受け取る人の間に、信用を創造する機会は存在せず、政府という組織を仲介して所得移転・資源配分などの分配行為が実行されることになります。
政府の予算配分は政府に対する利益団体の交渉によって決定されるため、税金を支払った人が望むような使い方がされるかは保証されず、受け取る側も税金を支払った人の意向を軽視して補助金や助成金を受け取るために奔走します。
まさに、政府による分配行為による拝金主義であり、社会における信用を媒介とした市場原理とは対極にあるものということになります。
市場原理批判は市場原理を経験したことがない拝金主義者の見解
上記のように市場原理と拝金主義は全く異なるものであり、市場原理批判をしながら政府による拝金主義的な政策を推進する有識者っぽい方々が多すぎることに辟易します。
大学の先生や労働組合などの、まともに「市場」で働いたことが無く、なおかつ客観的に仕事が継続的に成り立つための条件すら想定できない拝金主義者が市場原理批判を行っているだけではないかと。
事業で成功して金持ちになるということは、市場原理に従って「自分や組織を律し、社会的信用を積み重ねて」ようやく到達できる境地なのです。そして、その過程で多くの人に社会的な利益がもたらされているのです。
市場とは何か、そこで何が行われているのか、ということについて学び、市場原理と拝金主義がどのように違うのかについて再度学んでほしいと思います。
yuyawatase at 12:00|Permalink│Comments(0)