平成27年
2016年01月12日
地方議会(4)平成27年第4回定例会・議案賛否に関する評価
本日から東京都内の地方議会の会派及び議員と議案の賛否について紹介・講評していきます。
<新宿区議会の会派・議員の紹介>
新宿区議会の基本構成は典型的な都内の地方議会であり、自民党・公明党・共産党が大会派、それに民主党が続いて、幾つかの小会派が存在しているという構成です。
〇自由民主党・無所属クラブ(11人)
吉住はるお、池田だいすけ、宮坂俊文、下村治生、おぐら利彦、佐原たけし、ひやま真一、桑原羊平、大門さちえ、渡辺清人、平間しのぶ
〇新宿区議会公明党(9人)
赤羽つや子、有馬としろう、中村しんいち、野もとあきとし、豊島あつし、北島としあき、井下田栄一、三沢ひで子木もとひろゆき
〇日本共産党新宿区議会議員団(8人)
沢田あゆみ、川村のりあき、近藤なつ子、あざみ民栄、雨宮武彦、田中のりひで、阿部早苗 、佐藤佳一
〇民主党・無所属クラブ(5人)
志田雄一郎、久保広介、鈴木ひろみ、小野裕次郎、三雲崇正
〇新宿区民の会(3人)
のづケン、えのき秀隆、ふじ川たかし
〇社民党新宿区議会議員団(1人)
かわの達男
〇日本を元気にする会新宿(1人)
伊藤陽平
平成27年第4回定例会の議案への賛否の講評
平成27年第4回定例議会では、議案を大きく分けると、補正予算に伴う報酬及び給与改定、特別職の給料及び各種委員などの報酬に関する議案、公の施設の指定管理者の指定についての賛否、それ以外の議案などです。
議決への賛否が割れたのは、補正予算に伴う報酬及び給料改定、特別職の給料及び委員の報酬に関する議案、東京都の条例施行に伴う社会保障・税・災害対策の分野へのマイナンバーの独自利用の追加などです。
共産党・日本を元気にする会が、補正予算に伴う報酬及び給与改定、議員や区長・副区長の給料改定に反対しており、日本を元気にする会に関しては教育委員などの各種委員の報酬及び特別区人事院会勧告による給与改定にも反対しています。
マイナンバーに関する議案は、共産党・社民党が反対していますが、同カードの利用範囲の拡大については全国的にプライバシーや中小企業者の負担増などが問題となっています。ただし、条例で利用範囲の拡大追加を行わない場合、行政期間内部の事務負担が増えるという側面もあります。
上記の賛否が割れた議案以外で注目したい議案は、公の施設の指定管理者の指定についてです。新宿区では、指定管理者の案件として、理事や評議員に現職の区幹部職員を含む実質的に新宿区の外郭団体である新宿区未来創造財団が議案の半分以上を受注していることは注目に値します。
このことは必ずしも即問題があるわけではありませんが、新宿区は東京都の中心の地方自治体なので、純正の民間団体が公の施設運営を引き受ける力が無いことは想定できません。そのため、同議案については全会派賛成となっていますが、指定管理者の選考プロセスについて積極的に公開することが望まれます。
以上、新宿区議会は基本的な全会一致型の地方議会であり、議案賛否が大きく分かれるような議案がほとんどないことが特徴と言えます。
yuyawatase at 07:00|Permalink│Comments(0)