小池百合子
2016年07月19日
なぜ「今回の都知事選は政策の議論が行われない」のか
<FBでの塩村都議の小池百合子不支持表明、だが・・・>
なぜ、東京都知事選挙のマニフェストのレベルは低くなるのか?
最初に断っておきますが、筆者は東京都知事選挙の主要3候補者をいずれも支持していません。その理由は各候補者が検討する価値もない政策集を発表しているからです。
それぞれのHPを見てもらえればわかりますが、小池氏は国会議員時代からの持論をほぼそのまま、鳥越氏は急ごしらえ感丸出しの代物、増田氏は総花的な政策をちょっと書いてみただけ、という感じです。
小池百合子
鳥越俊太郎
増田寛也
主要3氏ともに気が利いた大学生なら1時間程度で作れるレベルの内容を発表しています。「これで都庁13兆円組織のトップ?いい加減にしろ」というのが都民としての正直な感想ですね。
そのため、今回の選挙は「政策」ではなく「各候補者の過去の履歴」を追うことが有権者にとって重要な要素となってくるわけです。
小池氏の国会議員時代の言動、増田氏の岩手県知事・総務大臣時代の実績、鳥越氏のジャーナリストとしての見識や現在の健康問題などが厳しく問われています。
政策の話ができる状況ではないのだから仕方がないですよね。
都知事選候補者の「政策が腐っている」理由は「都議会議員が働いてない」から
各都知事候補者の政策が「大学生の作文」になっている理由は明白であり、それは彼らを推薦した都議会議員が仕事をしていないからです。
都議会議員は年間・年間1500万円の議員報酬を受け取っています。この他に政策の企画・立案を行うために政務活動費も月額60万円・年間720万円も受け取っています。つ手当なども入れると年間・約2300万円、議会出席拘束日数は100日、つまり政策立案をじっくり行うための報酬も時間も用意されているわけです。
本来であれば、東京都知事選挙に際して、都議会各会派が党推薦候補者の政策集を「極めて高い水準で常備できる」レベルで活動していることが当たり前です。
これは大会派であろうが一人会派であろうが一緒であり、東京都知事選挙に対して自会派の包括的な政策提言集をまとめて、それに基づいて支持・不支持を決定することが常識なのではないかと思います。
この一点だけを見ても東京都議会が機能不全に陥っていることが明らかであり、現状の都議会を解散して、そのメンバーを入れ替えることが望ましいことが分かります。
「ファクトベースの議論」という最低限のレベルをクリアできる都議会議員が必要
今回の東京都知事選挙に対して、都議会議員さんたちも様々な情報発信を行っている状況です。しかし、候補者の過去の実績検証とは公文書やメディアでの「本人の発言」を引用する形で行われることが最低限の作法ではないかと思います。その上で自らの見解を添えて嫌みの一つでもつけるべきでしょう。
筆者も色々情報収集していますが、下記に都議会議員による情報発信として、ダメな事例として一つ取り上げたいと思います。それは塩村あやか都議会議員が小池百合子氏の不支持を表明した際のFB記事です。
「私が小池百合子候補を応援できない理由」と題されたFB記事(全体公開)ですが、明らかに事実混同された内容が含まれたものとなっています。(本人は事実誤認ではないと主張している点は触れておきます。)
塩村都議が小池氏を問題視している証拠は、13年前にVOICEという雑誌で小池氏が現代コリア研究所主任研究員・西岡力氏と杏林大学教授・田久保忠衛氏と対談した記事内容として小池氏のHP上に転載された際の記事文言です。
この記事中で塩村都議が不支持理由として指摘している「東京に米国の核ミサイルを」という文言は、小池氏の発言ではなく西岡氏の発言です。このことは読めば誰でもわかることであり、この小見出しも雑誌編集部による編集をそのまま転載したものであることは一目瞭然です。
この点について、上田令子都議の支持者の方が「小池氏の発言ではない」と指摘したところ、塩村都議は
「ホームページに掲げていること、彼女のこれまでの思想と違わないことを書いたものですが、小池氏を応援する議員関係者よりご意見頂きましたので「言動」→「思想」に変更します。思想については「日本の核武装構想について」の候補者アンケートに「国際情勢によっては検討すべきだ」と小池氏は過去の衆院選時の新聞アンケートに回答しています。」
と自らの見解についての弁明をされています。
正直言って、政治敵に対立されている方々の話なので、主張の内容としてはどっちもどっちだと思います。
ただし、雑誌の転載記事上の他人の発言がHPに掲載されていること、過去の直接的な関係が薄いアンケート結果の引用だけ、では小池氏の政治姿勢を断定するだけのファクトとしては弱いと思います。大学生のレポートなら単位がこないレベルです。
この程度の根拠で東京都議会議員という重要な立場での支持・不支持を表明するようでは、現状の都議会のレベルも与野党問わず知れていると思わざるをえません。現役の都議なら小池氏に「東京に米国の核ミサイルを入れるおつもりですか」と直接聞いて報告するくらいの責任感と行動力が必要です。
各候補者の過去履歴をガンガン詰める投稿を行うことは良いことですが、高額の議員報酬と活動費を使いながら、都議会議員の言動がこの程度のレベルかと思うと呆れざるを得ません。
東京都議会議員は「東京都知事選挙の候補者に対する政策集」を発表するくらいしてほしい
東京都議会議員の皆様が自らの理念を持たれて活動されていることは理解しています。前述の塩村都議も動物愛護について熱心に活動されていることは普段の情報発信からわかる次第です。
しかし、東京都議会議員を務める方々は「最低限・会派として」東京都知事選挙に対する政策集を提出し、それらに対する主要候補者からのコミットを発表するくらいのことは、東京都民に対する都議会議員としての義務だと思います。一人会派でもそれができるように十分な報酬と活動費を東京都民は負担しています。
東京都知事選挙について政策的な情報発信がほとんど行われない原因は「都議会議員が働いていないから」に他なりません。
ファクトに基づかないくだらない主張に時間とお金を費やすのではなく、日常的に取りまとめた政策集を掲げて都知事候補者と交渉する姿を見せれば、自らの主張が今なら大々的にメディアにも取り上げられるチャンスにもなったはずです。
なぜなら、候補者の政策はスカスカなので、ほかに政策的な話題のネタなんてほとんど無い状況だからです。
以上、都知事選挙で政策議論が行われない理由は「東京都議会議員が何も仕事をしていないから」だと思います。選挙結果次第で今年か来年の東京都議会議員選挙ではこのことを忘れずに投票に当たってほしいと思います。
本記事の内容は所属機関とは関係なく渡瀬個人の見識に基づくものです。取材依頼や講演依頼などはyuya.watase02@gmail.comまでお願いします。
yuyawatase at 14:55|Permalink│Comments(0)
2016年07月13日
<続報>増田寛也氏「ファーストクラスの座り心地」を熱弁
(共同記者会見でファーストクラスのシートの角度について熱弁する増田氏)
増田寛也氏「ファーストクラス使いながら、他人の使用は批判」続報・提供
前回のエントリー「増田寛也氏『ファーストクラス使いながら、他人の使用は批判』」はネット上で大きな反響を頂きました。しかし、同時に「お前の記事は虚構だから取り下げろ」「この記事の信ぴょう性が疑わしい」などのネガティブな声が筆者に対して寄せられたことも事実です。
しかし、2016年7月13日日本記者クラブ主催の共同記者会見で、一人の勇気ある記者の方が増田寛也氏に対して「岩手県知事時代のファーストクラス利用」について問いただしたことで、増田氏本人の口から改めて言質を取る形で調査内容の正しさが証明されることになりました。
ご興味がある方は上記の前回エントリーもご覧いただき、増田氏の言動の矛盾点および都議会自民党の推薦方針への疑問などを共有していただければと思います。
岩手県知事時代のファーストクラス使用を認めるも「反省の弁」は一切無し
今回の共同記者会見では、宇都宮・小池・鳥越・増田4氏が自らの政見及び政治姿勢について熱弁を振るいました。その中でTBS NEWS23の記者が増田寛也氏に対して政治とカネの文脈から岩手県知事時代のファーストクラス使用について問いただしました。
<記者>
「政治とカネの問題について、都民の批判を受け止める仕組みが足りないとおっしゃられましたが、岩手県知事時代にファーストクラスを利用した反省点を踏まえて、東京都知事になられた場合にご自身と都議会の税金の使途の公開方法について教えてください。」
<増田>
「岩手県知事時代にファーストクラスを利用しておりました。最近の航空機事情ではビジネスクラスでも横になれるようになりましたが、私が利用していた当時はファーストクラスでも斜めぐらいにまでしかなりませんでした。常にどのような利用方法をしているかを公開します。シートの状況が良くなってきたので、公職にある人でもビジネスクラスで対応できるのではないか。」
なお、増田寛也氏は上記の回答に続けて「当選した場合にはビジネスクラスを使いたい」とニヤケ顔で回答されていました。そして、「税金の使い方について都民の皆様に分かる仕組み、情報公開の仕組みをきちんと作りたい」と続けられています。
岩手県庁の借金を約2倍にしながらファーストクラスの豪華海外出張を恥じ入ることなく、ファーストクラスのシートの角度について熱弁する姿は筆者の軟な想像力を軽く上回るものでした。
共同記者会見における記者と増田氏のやり取りはこちら
「舛添・湯河原通い」の理由とほぼ一致、「舛添2号」の汚名を返上する気があるのか?
今回の東京都知事選挙が行われる元凶は、舛添都知事のファーストクラスを用いた豪華海外出張と週末の湯河原通いなどの「都知事として不適切な仕事ぶり」が都議会で追及されたことにあります。
そして、読者の皆様に思い出してほしいのですが、舛添・前知事「湯河原通い」の理由は、
「たまたま湯河原のお風呂は足を伸ばせるのです、広いですから」(2016年4月28日定例記者会見)
というものでした。この際、舛添・前知事の場合はユニットバスを利用した場合、人工関節の利用者には不便があるため、という理由が伴っていました。つまり、公用車で通うか否かは別として、身体の健康管理の面という意味では一定の理屈が立つものでした。
しかし、上記の通り増田寛也氏はファーストクラスの利用理由について、「シートが横にならなかったから」ということのみを述べており、自らが膨大な金額を積み上げた岩手県の借金を尻目に、岩手県知事自身はファーストクラスで「快適な」海外視察を続けていたことになります。
当初、舛添・前知事も「ファーストクラスの利用理由」は「到着後、すぐに仕事をするのに備え、完璧に寝て体調を整えるためだった」と述べていました。しかし、結局は舛添・前知事は都議会において「節減意識が足りなかった」と弁明させられており、彼には東京都知事という重責を担うに値しないという判断が下されることになりました。
筆者は、東京都という潤沢な資金を持つ自治体の長ですら節減意識を問われて辞職している状況で、その辞職に伴う選挙で岩手県の財政を赤字の底に突き落としながらファーストクラスを利用していた人物を推薦する都議会自民党の胆力には驚きを禁じえません。
増田氏が岩手県知事時代のファーストクラスの利用について何ら反省の弁を述べなかったように、都議会自民党は自らが推薦する候補者の身体検査(少なくとも過去のトラックレコード)の不十分さを何も反省していなかったということでしょう。
東京都知事選挙の事実上の争点は「信頼できる人間性」を有しているのか
筆者は「ファーストクラスに乗っていたか否か」ということ自体は、全体予算の中における金額から決定的に重要な問題ではないものと考えています。
しかし、一連の経緯に鑑み、今回の東京都知事選挙では「都民が納めた税金に対する姿勢」や「政治家としての言動の一致」などの「都民との信頼関係」を築いていける人物かということが問われていることは明白です。
東京都知事選挙に関して。与野党の極めて適当な候補者推薦の有様は目を疑うばかりであり、都政に関わる方々には政治姿勢を根本的に改めて頂くとともに、我々都民も東京都政などの地方自治についてもう少し関心を持って臨むべきだと痛感しています。
本記事の内容は所属機関とは関係なく渡瀬個人の見識に基づくものです。取材依頼や講演依頼などはyuya.watase02@gmail.comまでお願いします。
yuyawatase at 20:26|Permalink│Comments(0)
名前も知らない候補者のために粛清される自民党員(涙)
「増田寛也(ひろや)氏」以外の候補者(親族等含む)を応援した自民党議員は除名処分
上記の写真は自民党が東京都知事選挙に際して各級議員(親族等含む)に対して、党推薦の増田寛也(ひろや)氏以外の候補者を応援しない旨を明記した文書になります。
文言は非推薦候補者を応援した場合は、「除名等の処分の対象となる」と強い口調で語られており、自由民主党東京都支部連合会幹部の「増田寛也(ひろや)氏」への入れ込み方が半端ではないことが分かります。
TVなどでも取り上げられたことから「親族等含む」という人権侵害的な文言が話題となり、自民党東京都支部連合会の強権的な姿勢が批判の対象となりました。
筆者が出会った真夏の日の珍事「名前を本当に知らないの?事件」について
ところで、7月13日の昼に筆者はTwitter上で「ある珍事」に偶然に遭遇してしまいました。それは自由民主党千代田区幹事長及び23区区議会議員連絡協議会会長のTweetでした。
筆者はこのツイートを偶然に発見してしまったため、親切心を発揮して名前の間違いを指摘しました。
すると、先方が新たなツイートを返してくれましたが・・・、
https://twitter.com/hshimazaki1
「!?」
いや、そこじゃないですよ。間違いは・・・、名前が「かずや」じゃなくて「ひろや」ですよ。。。しかも、老婆心ながらまだ選挙期間中ではないため、増田寛也(ひろや)氏は「候補」ではありません。
区議会の重鎮が名前も知らない候補者のために「除名処分」にするとは何事か
一般的に自民党議員さんたちは人間味がある暖かい人たちが多い印象があります。そして、おそらくこの方も笑顔を拝見させていただく限りでは実際に会って話したら「良いおじさん」なんだろうなと思います。
自分が許せないことは、そのような気の良い自民党の人たちに「名前も知らない」程度の候補者を推すことを求めて、あまつさえ歯向かうものは除名処分にするという都議会自民党の姿勢です。
10年以上前のことですが、筆者は学生時代に自民党議員の事務所で書生をしておりましたが、議員・秘書・支持者の方も含めて気の置けない素晴らしい人たちであったと記憶しています。(政策面はともかくとして)
それが現在では名前も知らない候補者を推薦するプロセスで内輪揉めを繰り返し、都民の皆様を無視した政争に明け暮れる有様は何たることでしょうか。このようないい加減な政党に堕したことが残念でなりません。
少なくとも区議会重鎮が名前が分かるくらいの選考プロセスを経て候補者を選んでほしいものです。筆者は既に自民党とはご縁が遠くなってから日が経ちますが、今回の東京都知事選挙に対する都議会自民党の姿勢には疑問を感じます。
自由民主党規律規約 前文
「民主主義の要諦は、国民との信頼関係にある。わが党は、この理念を中心に据え、党活動を行っていくとともに、施政に対する信頼を確保するため、責任ある公党として、常に綱紀を厳正に保ち、信賞必罰を徹底し、政治倫理を確立する。そのため、党員一人ひとりに、政党人としての自覚を求め、かりそめにも、国民の信頼を裏切ることのないように、自らを厳しく律することを求める。」
「党紀」を持ち出すのあれば、規律規約の前文に恥じない候補者選定を行うべきであり、所属議員と親族などにおかしな縛りをかけず、当然に自民党員だけでなく東京都民が支持できる候補者を提示するべきです。少なくとも、自分の党所属議員が名前も知らないような人物を擁立することだけは止めていただきたい。
本記事の内容は所属機関とは関係なく渡瀬個人の見識に基づくものです。取材依頼や講演依頼などはyuya.watase02@gmail.comまでお願いします。
yuyawatase at 16:50|Permalink│Comments(0)
2016年07月11日
増田寛也氏「ファーストクラス使いながら、他人の使用は批判」
(NNNから引用)
増田寛也氏、岩手県知事時代は「ファーストクラス」を愛用していた
本日は出馬記者会見ということで、報道各社の記者の皆様に是非とも質問してほしいネタをまとめました。その質問ネタとは「増田さんは岩手県知事時代はファーストクラスをご利用されていたんですか?」というものです。
今回の一連の舛添辞任劇の発端は舛添さんのファーストクラスを利用した豪華海外視察が都議会で追及されたことでした。そのため、東京都よりも何倍も規模が小さい岩手県知事にもかかわらず、知事時代にファーストクラスを利用している人物を都議会自民党が都知事に推薦しようとしていたらシュールな冗談ですよね。では、実際のところはどうだったのかを検証してみましょう。
下記の「岩手日報(2016年5月17日朝刊)」にそのまま回答が載ってました(笑)
<岩手日報>
「ファーストクラス 達増知事が自粛へ 海外出張で見直し」
達増知事は16日の記者会見で、海外出張の渡航について「ファーストクラスを使わない方向で見直したい」と述べた。欧米出張時に飛行機のファーストクラスを過去5回利用したが、他県の事例も参考に今後は自粛する考えを示した。
達増知事は任期中に計23回の海外出張を行い、うち復路で1回、往復で2回ファーストクラスを利用。出張費が最も高かったのは、復路でファーストクラスを利用した2013年8月の南北アメリカ訪問で、16日間の渡航と宿泊費が383万円だった。
達増知事は「旅程の策定は規則に従い、その都度判断し決めている」とし、「全国の多くの知事がファーストクラスを使わず節約しているのは参考にしなければならない」と述べた。
旅費法を準用した県の特別職給与条例は、知事のファーストクラス利用を認めている。政治家の海外出張を巡っては、東京都の舛添要一知事がファーストクラスやスイートルームを使用し「高額過ぎる」と批判が集まっている。増田寛也前知事も海外出張の際にファーストクラスを利用していた。
旅費法を準用した県の特別職給与条例は、知事のファーストクラス利用を認めている。政治家の海外出張を巡っては、東京都の舛添要一知事がファーストクラスやスイートルームを使用し「高額過ぎる」と批判が集まっている。増田寛也前知事も海外出張の際にファーストクラスを利用していた。
以上、引用終わり。
筆者自身も一瞬目の錯覚かなと思いましたが、増田寛也氏も「岩手県知事はトップリーダーだと思い込んでファーストクラスを使っていた」ようです。ちなみに、上記の記事は日経テレコンで検索すると出てくるのですが、何故か現在の岩手日報のネットで無料で読める記事では「増田前知事のことは触れていない」記事になっています(笑)
さて、こうなってくると、都議会自民党の候補者選定はいよいよ「頭と目は大丈夫か?」というレベルに突入してきましたね。記者の皆さんは本日の記者会見で「岩手県知事時代にファーストクラス利用してましたか?」という質問をしてほしいものです。前知事の首を取ったメディアの皆様にはその質問を行う義務があると思います。
増田寛也氏、他人のファーストクラスの利用については徹底批判
ところで、東京都知事に立候補する以上、増田寛也氏には更なる説明責任を果たしてもらう必要があります。それは自分自身はファーストクラスを使った過去を持ちながら「改革派のふり」をして「他人のファーストクラスを糾弾してきたこと」についてです。
(増田寛也の目)自治体の事業仕分け地方分権を迫る武器に(朝日新聞2009年12月22日)
「増田 国の事業仕分けの評価=「光と影」の「光」から言えば、今まで密室でやっていた予算編成の一過程が、公開されたことだ。予算は多様な観点から見なくてはいけないことが国民に伝わった。民主党政権が標榜(ひょうぼう)する政治スタイルを見せた。天下りの問題に象徴されるように、役人同士でやっていた時代には削減できなかった限界を乗り越えた。ノーベル賞科学者が反論したが、必ずしも賛同を受けなかった。JICA(国際協力機構)予算や外務省職員の給料、ファーストクラスを使っていることまで洗いざらい出てきた。」
「増田 今までは、農業や建設業などの力の強い圧力団体とこれに結び付いている族議員=「影」の世界に通じる言葉さえ発していれば、予算は獲得できた。「隠語」で通じた。これからは、国民に対して語りかけないと予算の正当性が説明できない。訴える相手が内輪から国民に変わった。」
以上引用終わり。
もはや自分の目を疑うことをやめて「人生を賭けたギャグなのではないかとすら疑う状況」ですね。舛添さんは少なくとも「ファーストクラスを使用する意義」について語っていましたが、増田寛也氏は自分を棚に上げて他人を糾弾する「舛添を上回るセコさ」を発揮しています。それとも、岩手県知事はトップリーダーだから良いんでしょうか(笑)
しかも、今回の東京都知事選挙立候補までの「都民に全く説明責任が果たされない」プロセスなんて、完全に内輪の隠語ではないですか?この点についても是非出馬会見で記者の皆様には追及してほしいものです。
「自分に甘く他人に厳しい」性格の増田寛也氏は舛添以下の可能性
ちなみに、直近では増田寛也氏は舛添さんが湯河原に帰って東京都内にいなかったことを批判していました。
「舛添都知事 集まる批判 高額な海外出張費 毎週末の別荘通い」(読売新聞2016年5月9日)「増田 今までは、農業や建設業などの力の強い圧力団体とこれに結び付いている族議員=「影」の世界に通じる言葉さえ発していれば、予算は獲得できた。「隠語」で通じた。これからは、国民に対して語りかけないと予算の正当性が説明できない。訴える相手が内輪から国民に変わった。」
以上引用終わり。
もはや自分の目を疑うことをやめて「人生を賭けたギャグなのではないかとすら疑う状況」ですね。舛添さんは少なくとも「ファーストクラスを使用する意義」について語っていましたが、増田寛也氏は自分を棚に上げて他人を糾弾する「舛添を上回るセコさ」を発揮しています。それとも、岩手県知事はトップリーダーだから良いんでしょうか(笑)
しかも、今回の東京都知事選挙立候補までの「都民に全く説明責任が果たされない」プロセスなんて、完全に内輪の隠語ではないですか?この点についても是非出馬会見で記者の皆様には追及してほしいものです。
「自分に甘く他人に厳しい」性格の増田寛也氏は舛添以下の可能性
ちなみに、直近では増田寛也氏は舛添さんが湯河原に帰って東京都内にいなかったことを批判していました。
■都庁から100キロ
舛添知事が、ほぼ毎週末、都庁から約100キロ離れた神奈川県湯河原町の別荘で過ごすことへの批判も集まる。舛添知事は、「翌週の準備や資料整理などをして過ごす。緊急連絡体制が整っており、危機管理上も問題ない」と説明する。
公務後に別荘に行く場合や、別荘から直接公務先に向かう場合は公用車を使い、4月11日までの1年間に計48回、使用した。知事の公用車使用を巡っては、石原氏が知事時代、別荘への移動で使用したことの是非が訴訟で争われ「交通手段、連絡体制の確保などの観点から妥当」との司法判断が出ている。
しかし、舛添知事は頻度が高く、元岩手県知事の増田寛也氏は「毎週末は多すぎる。公私をきちんと峻別(しゅんべつ)し、公用車の使用も控えるべきだ」と指摘。危機管理の点も「知事がすぐに登庁できない確率が高まる」と問題視している。
・・・立派な発言ですね。では、実際の増田寛也氏の岩手県知事時代のトラックレコードはどうだったのでしょうか?以下、平成16年3月9日の岩手県議会議事録を参照し、県外への視察日数が多すぎる旨を追及された証拠を提示しておきます。
<以下会議録から引用>
斎藤信議員
「知事の県外出張について、実態について聞きます。県外、県内、海外と、その状況はどうでしょうか。」
増田寛也
「私の出張の日数の問い合わせでございますけれども、今年度の数字で申し上げますと、2月末現在まででございますけれども、この中で県外出張が81日、県内出張が66日、それから海外出張が24日という数字になっております。」
斎藤信議員
「実際、結局171日出張していることになるんですね。私は、東京に行っているより、児童虐待とか県内の本当に深刻な問題をしっかり知事の目で見ていただきたい、そういう仕事をしていただきたい。終わります。」
県外出張と海外出張の合計が105日という状況だったわけですが、たしか舛添さんのことを「危機管理の点から問題で知事がすぐに登庁できない確率が高まる」と批判していた人の名前も増田寛也氏だったように思います。同姓同名の別の誰かでしょうか?増田氏の任期中に東北大震災が起きなかっただけのことであり、彼の海外出張中に震災が発生していたなら史上最悪の知事として名前を残したと思います。
「できる人間(改革派)に見られるためには、できる人間(改革派)としてふるまうことが大事」
上記の通り、増田寛也氏は「自分自身がやってきたこと」を「他人もやることは許せない」ようです。ただし、改革派のような発言は繰り返して他人を批判していますが、物凄いブーメランぶりで驚きを禁じ得ません。
まさに「できる人間に見られるためにはできる人間としてふるまうことが大事」という格言を地で行く有様であります。自分と周囲のお友達で「実務派・改革派」と言い続ければ、実務や改革の実際のトラックレコードとは関係なく、「実務派・改革派」になれてしまう「お友だち政治の象徴」のような存在だと言えるでしょう。
増田寛也氏については少し調べただけでも湯水の如く様々な問題が出てきますが、今回はこの辺りにしておきたいと思います。最期になりますが、大事なことなのでもう一回だけ、この場で述べさせてもらいます。
本日は出馬記者会見なのでメディアの皆様は下記の点について増田寛也氏の政見をしっかりと糺してください。
①増田寛也氏は岩手県知事時代にファーストクラスを利用していたのか
②増田寛也氏は岩手県知事時代の県外出張の多さについて問題だと思っているのか
③増田寛也氏は今回の擁立プロセスを自らが批判していた「内輪の隠語」だと思わないのか
以上です。増田寛也氏に関する現在までの疑問点をまとめた拙稿は下記の通り。興味がある人はそちらも参照してみてください。きっと有権者を心の底から舐めてるんだろうなと感じますから。
(1)増田寛也「公共事業で借金倍増1兆円の過去」
(2)増田寛也は岩手県知事時代に「外国人地方参政権OK」
(3)増田寛也・岩手県知事時代の後援会はどんな人達だったのか
本記事の内容は所属機関とは関係なく渡瀬個人の見識に基づくものです。取材依頼や講演依頼などはyuya.watase02@gmail.comまでお願いします。
yuyawatase at 05:30|Permalink│Comments(0)