大企業

2015年12月16日

大人の教科書(19)企業の内部留保を批判するのは正当か?

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 企業の内部留保とは「何のために」使われるのか?

企業の内部留保が溜まりすぎているから、それらを賃金や雇用に還元しろ、と騒いでいる政治家が増えています。しかし、それらの人々は自分で企業を経営したことがなく、投資、雇用、資金繰りなどを行ったことが無いのだろうと推測します。

現在、内部留保として騒がれているものは、決済用の運転資金と海外株式への投資を指しています。前者は経営上絶対に必要なものであり、後者には日本政治の根本的な欠陥が引き起こしている問題です。

企業が日々の支払いのために決済用の運転資金を一定以上持つことは当たり前のことであり、それらを批判することがおかしいことは誰でもわかることでしょう。

そして、企業は収益を上げる必要があるため、経営者は当然に儲かる市場・将来性がある市場に対して投資を行うことになります。その結果が海外市場でビジネスを行うための投資ということになるのです。

国内の雇用増や賃上げを実現するためには何が必要なのか?

海外市場に向けられている企業の投資を国内に戻すことは国内の雇用増や賃上げに繋がっていくことになります。では、海外市場ではなく国内市場に企業が投資を行うために必要なことは何でしょうか。

投資の国内回帰には成長していく市場と新たなビジネスチャンスが必要です。つまり、持続的で新規性に富んだマーケットが存在することで大企業の投資を呼び込み、景気が良くなり、雇用が増えて、賃金が上昇します。

そのために必要なことは、人口を増加させること、そして税金・規制を少なくすること、です。現在、日本政府は180度真逆の政策を実行しており、政府自らが大企業の投資を海外に誘導するようなことが行われています。

大企業の投資の国内回帰を実現するためには、移民の受け入れ、大規模な減税、規制緩和が必要であり、将来に渡って日本市場が成長していく合理的なビジョンを示すことが重要です。

政治家が企業に賃上げ強制または内部留保に課税するのは経済音痴

したがって、移民を受け入れず、税金を重くしながら、日々新たな規制を作っている、日本の政治家・官僚が仕切っているエリアに大企業が投資するわけがありません。

しかも、経営者が慈善の策として取っている海外投資資金に無理やり課税しようとする政治家が増えてくれば、日本から出ていきたいと思う企業が出てきてもおかしくないでしょう。実際、海外へ資産移転に対して課税が行われる前に一部の富裕層は日本国外に離脱を完了してしまいました。

つまり、日本に投資が行われず、雇用を減少させ、賃金が上がる見込みがない原因は、日本政府の政策では経済成長する見込みがないからです。そして、経済改革を実行する責任を持つ政治家・官僚は大企業に対して責任転嫁しているのです。大企業側は皆笑顔で応対するものの、無能な政治家に辟易していることは間違いありません。

有能な政治家とは海外の大企業の「内部留保」を日本に呼び込める政治家だ

政治家・官僚を日本の経営者とした場合、自分たちの関係者に税金・規制で不当な利益を与えている姿は横領罪で告訴されてもおかしくありません。経済成長を実現せずに予算と規制を増やす政治家は国民に対する背信行為を実行していると言えるでしょう。

要は、日本の大企業からの投資を呼び込んでいる海外の政治家は日本の政治家よりも優秀であり、日本の政治家は彼ら以上に海外の大企業からの資金を呼び集められるようになることが必要なのです。これは大企業の内部留保への課税を叫ぶような経済音痴の政治家たちには無理なことです。

自分たちの国民への背信的な税制・規制運営を棚に上げて大企業を批判するような人々に日本を経営する資格はないのです。企業経営者が「何故、うちの商品を消費者は買わないのか」といって、お客さんに怒りながら、自分たちが毎晩豪遊している姿を思い浮かべてみてください。

私たち有権者は正しい経済改革を実行できる人物を日本の経営者にしていくように努力する必要があり、ガラクタのような予算と規制に対して明確にNoを叫ぶことが重要です。

中国共産党と資本主義
ロナルド・コース
日経BP社
2013-02-21




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yuyawatase at 17:00|PermalinkComments(0)