地域活性化

2015年11月19日

現代の屯田兵?地方振興の理由は国土防衛?

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私は現在の税金漬けで首が回らない地方社会について日常的に相当辛口でコメントしています。そのため、地方の人々から色々なご批判頂くわけですが、妥当なもの、妥当でないもの、頭がおかしいもの、まで様々なご意見頂くわけです。

そのような中でたまに寄せられる意見として、地方から人が居なくなった移民・難民に対応できなくなるじゃないか!というお話を頂くので、このようなトンデモ議論を切り捨てておきたいと思います。

現代の屯田兵は外国の軍隊と本気で戦えますか?ということ

地方に予算を配分するときのトンデモ理論として、「外国から軍隊や難民が押し寄せたときに人が住んでないと簡単に土地が奪われてしまう、だから地方の切り捨ては許さん!」という発言を行う人がいます。

私が彼らに申し上げたいことは「あなたは何時から屯田兵になったんですか?」ということです。そして、「屯田兵であるとした場合、本気で『外国の軍隊』や『生きるために必死の難民』と闘うつもりがあるの?」ということです。

押し寄せる外国軍や難民と武器を持って戦えるものなら「やってみろ」と思います。相手は銃や刃物で武装しているはずですから、彼らと甲州兵ばりに戦うための民兵として戦力を養うつもりでしょうか?

仮に、今後中国や北朝鮮で問題が発生した場合、それらに対応する人々は自衛隊や治安組織ということになります。地方に暮らす人々は避難対象となるわけで直接対応いただく必要は全くありません。むしろ、余計な問題が発生するため、不法侵入への対応はプロフェッショナルにお任せしましょう。馬鹿げた妄想を捨てるべきです。

国土が侵略されている実態がある場合、それらの場所は国有地化を行うことで自衛隊や治安組織の監督下において管理されることが望ましいと思います。

トンデモ議論はどこから発生してくるかを真面目に考える

上記のような現代の屯田兵制を推進するトンデモ議論は一体どこで製造されているのだろうか。非常に不思議なことであり、一人二人ではなく何人もの人が同じ幻覚を見ているわけです。

簡単に調べて見たところ、下記のような国会議員さんの御活動がこのようなトンデモ論の根っこになるのだろうと思います。参考までに質問主意書の内容を貼り付けたいと思います。

国境の島の防衛と振興策に関する質問主意書(西村真吾 議員)



質問主意書の内容としては、韓国による対馬への実質的な影響力拡大について、国土防衛と離島振興が必要だというロジックで構成されています。

私も国土防衛は重要だと思いますが、国土防衛と離島振興は全く別物だと考えております。むしろ、国土防衛を行うだけなら、土地の無人化・国有化・監視強化を実施するほうが実効性が高くローコストです。

国会議員がリップサービスで非合理なことを口にするから、善良な国民が真に受けてトンデモ論を信じてしまう典型的な事例だと思います。上記の西村議員の質問主意書なども大筋としてはおかしくないのですが、国会議員の発言におかしな内容が混ざると国民は誤って信じ込んでしまいます。

国会議員は善良な国民にトンデモ論をバラまかないないでほしい

TPP反対・安保反対の時もそうでしたが、国会議員が何を述べるか、ということは発言の信憑性に強い影響を与えるため慎重になってほしいものです。

国民は防人でもなければ屯田兵でもありません。国民はそのような防衛負担を政府に任せているから税金を払っているのです。愛国心を利用したバラマキの正当化に対して断固反対です。





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yuyawatase at 17:00|PermalinkComments(0)