全米税制改革協議会

2016年11月05日

米国保守派の定例会議「水曜会」について説明する

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<全米税制改革協議会(ATR)グローバー・ノーキスト議長@水曜会)

某ネット記事が炎上中?で自分も名前を出されて若干巻き込まれているため、この際だから「自分が何をやっているのか?」「ワシントンD.Cで開催される水曜会はどのようなものか」について紹介記事を書いておこうと思います。

全世界の自由主義者とのネットワークへの紹介者としての役割

筆者は米国流の保守主義(≒自由主義)の考え方を持つ人を増やすことを是としており、世界中の自由主義者の人々とのネットワークを構築しています。

そして、米国、香港、インド、インドネシア、マレーシア、フランス、イギリス、オーストリア、オーストラリア、中東諸国、その他諸々の団体と連携し、日本人の希望者に日本ではほぼ学ぶことができない自由主義の考え方に触れる機会を提供しています。

数年前に筆者が同ネットワークと接点を持った時点で日本は自由主義者の国際的な枠組みからは完全に置いていかれた存在となっていました。

関係者からのヒアリングによると、筆者が関与する以前に日本国内に海外から様々なアプローチを行ったものの、東大を頂点とする半社会主義コミュニティの皆様に間違ってアプローチしたために骨抜きにされてきた経緯があると伺っています。

日本の長期不況は経済政策の根本的な発想が与野党ともに縁故資本主義か社会主義でしかなかったことに起因しており、本当の意味での自由主義的な経済政策が実行されてこなかったことにあります。(自民党の縁故資本主義が新自由主義であるという頓珍漢なガラパゴス左翼言論が蔓延っている原因もここにあります。)

非常に残念なことですが嘆いても仕方がありません。そのため、現在は学生・国会議員スタッフ・経営者まで基本的な理解力がある方がいれば人材として選別した上で海外に渡航する場を設けています。

筆者の連携先には下記に述べる米国共和党関係者の人々だけでなく、アジア・欧州各国で現政権とも深い関係を持つ先なども存在しており、世界各国の必要な人材へのアクセスが可能となっています。

水曜会は米国共和党保守派の中心地・登竜門としての機能を持つ場

ワシントンD.Cに存在している全米税制改革協議会(共和党最大の支持母体の一つ)は筆者の連携先の一つです。主に米国中の保守系グラスルーツが集合する週1回のミーティングである「水曜会」を主宰しています。

水曜会は米国共和党保守派の関係団体の重鎮らが顔を並べているため、大統領候補者のスタッフや連邦議会議員などが保守派のグラスルーツからの支持を受けるために日参しています。同会はメディア完全非公開で議事内容・出席者についても部外者には原則は他言しないことになっています。

実際の運営は、グローバー・ノーキスト議長がテンポよく発言者を回していき、発言者が提案する内容への良否・支援の有無などを決定していく形となります。発言者にとっては米国共和党系の保守派の人々との付き合いを深めていくための登竜門のような空間だと言えます。

日本人でも紹介者がある場合は水曜会に出席することが可能であり、過去には国会議員・有識者とされる人々が参加してプレゼンの機会が与えられています。(ちなみに、日本人の国会議員・有識者は発言がコロコロ変わるために原則として信頼されていません。同会議出席後に増税に賛成してみたり、保守派への罵詈雑言を並べる人々ばかりだから(笑))

筆者は紹介者の一人として米国の保守主義が理解できる人を出席者としてエンドースする役割を担っています。水曜会でプレゼンを行った方々は興味を持った保守派の大物たちに声をかけられます。彼らとネットワークができて道が開けた各個人の進路は各々の判断で歩んでもらうことにしています。

そのため、今回の某メディアに掲載されたように同会に人物を紹介することは良くあることであり、今回の単一ケースのみの文脈で記事紹介されることはどうかなと感じています。

ガラパゴス化した日本の政治・メディア、世界の政治のネットワークに伍する人材の育成を

今回の大統領選挙においてはメディア・大学によるトランプ氏に対するバッシングは劣悪を極めています。米国のリベラルと仲良くしていても一方的な情報源からのインプットに偏ることになり、世界の趨勢について考察するために不十分な状況となっています(もっともトランプ氏については保守派からも厳しい意見は多いとは思いますが・・・)

日本の政治・メディアは完全にガラパゴス化しており、留学などでリベラル派と繋がりを得た英字新聞が読めて論文を翻訳できる程度の人が有識者として大きな顔をしています。しかし、現代の日本に本当に必要なことは世界の政治的な思想の対立について理解し、それらの深い洞察に基づいて行動できる人物を創り出すことです。

筆者の願いは世界の対立軸の一つである自由主義の思想を正しく理解できる人を日本からも見出していくということです。これは困難な道かもしれませんが、筆者の考え方に理解がある人達と幅広く連携して推進していきたいと思います。







本記事の内容は所属機関とは関係なく渡瀬個人の見識に基づくものです。取材依頼や講演依頼などはyuya.watase02@gmail.comまでお願いします。


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yuyawatase at 15:23|PermalinkComments(0)