信号機
2015年12月04日
「ラウンドアバウト」と「信号機が無い世界」
(写真はWikipediaから)
環状交差点「ラウンドアバウト」が日本に導入されつつある
日本でも重大事故の減少や遅れの解消などを目的に環状交差点である「ラウンドアバウト」が導入されつつあります。平成26年の9月から導入開始して15都府県49カ所に設置し、その後は1回も死亡事故が起きていないという成果を挙げています。
ラウンドアバウトは元々は1600年代に英国で辻馬車がしてスムーズな移動を行うことからロータリーとして導入され、その後は街並みの景観整備などの観点から普及した交差点の形状であり、美観の観点とともに交通安全面などの効果が広く認められています。
「信号があればあるほど社会主義なんだ」という言葉を思い出した
日本でラウンドアバウトの導入の成果に関する報道に触れて、私の友人が述べた言葉を思い出しました。それは「街中に信号があればあるほど社会主義化が進んだ国である」というものです。
たしかに、移動に関する政府の規制が町の至る所で徹底されることで、人間は自然と政府のルールに従う存在になっていきます。車が全く走っていない場所の赤信号で立ち止まっていることなど、道徳の問題ではなく社会主義の問題だなあと関心したものです。
日本の信号機の数は20万台を超えて設置されている状態
日本の信号機・第1号は、米国製で昭和5年3月に東京の日比谷交差点に設置されたものです。第一号機設置以来、多くの信号機が設置されてきた結果、平成24年度末年現在で204,713台(警察庁調べ)となっています。
街づくりはそこで暮らす人々の深層心理に影響を与えるものであり、人々の行動に設計者の思想が根深く入り込んでいくものです。新興国では信号が少ない印象があり、発展していく資本主義の息吹のようなものはゴタゴタして交通法規からも感じられるものです。
今後は、もちろん必要な信号機もあると思いますが、増えすぎた無用な信号機の数を減らしていくことが重要です。既に設置された信号機の老朽化などが問題となりつつあり、現場の実情に合わせた創意工夫を発揮して不必要な信号機を廃棄していくべきでしょう。
yuyawatase at 15:28|Permalink│Comments(0)