予測

2015年11月30日

参議院選挙前に民主党崩壊を予言する「ある数字」とは

a0002_011356

民主党の解党論議が年末にかけて本格化していく状況となっていますが、民主党は「解党ではなく崩壊」する可能性が極めて高い状況となっています。それは「ある数字」が示しています

民主党の「解党ではなく崩壊」を示す「ある数字」とは何か


民主党崩壊の根拠となる数字は「参議院議員選挙の比例得票数」です。

参議院議員選挙は選挙区と比例区に分かれており、選挙区は少数の議席を争うために二大政党にとって有利な環境となっていますが、比例区は「政党の勢い」が重要であるため、毎回各政党の比例得票数は激しく上限しています。

民主党の過去の比例得票数は、2007年・2325万票⇒2010年・1845万票⇒2013年・713万票、という激減過程の中にあり、2016年の参議院議員選挙の比例得票数も支持率低迷の中で増加する見込みはありません。

そして、この参議院比例票の激減、そして比例代表の獲得議席数の減少こそが労働組合の組織に依存する民主党にとっては致命的な結果をもたらすことになります。

参議院比例票の激減で労組系組織内候補の大量落選が現実に

実際の得票数・議席数は投票率にも左右されることになりますが、推計で仮に民主党が前回同様の700万票前後であったと仮定した場合、民主党の比例獲得議席数は7議席程度になるでしょう。自民、維新、共産が得票数を伸ばしてくる中で民主党の得票が伸びる理由は特にありません。

獲得議席数を「7」とすると、かなりの数の労働組合の組織内候補者が落選することになります。実際に前回の2013年の参議院議員選挙ではゼンセン、JP、基幹労連、などの旧同盟系の労組の組織内候補が議席を得ることができませんでした。

同参議院議員選挙の票数の激減は予測を上回るものであり、各労働組合も対応しきれなかったものと思います。(その意味で候補者を1人に絞った立正佼成会の判断は見事でした。)

2016年参議院議員選挙比例区でも同様の得票と仮定した場合、自動車、電力、自治労、日教組、情報労連の5つ以外の労働組合は議席を確保することは極めて困難です。これらの有力労組に加えて当選可能な候補者は立正佼正会の組織内候補者1名と有田芳生氏だけであり、以上のメンバーで獲得見込みの7議席を消化することになります。

 つまり、参議院比例区で当選する民主党の候補者は既に全議席決定しており、2010年に獲得した議席を失う中堅の労働組合にとっては自分たちの影響力が激減することが明白な状況となっています。

同盟系労働組合は維新に流れることで議席を確保できる状況に

そのため、旧同盟系の中堅どころの労働組合にとっては民主党から抜け出て、「維新」(大阪)と組んだ方が自分たちの組織内候補者を当選させることができる状況が生まれています。(自動車・電力などの巨大労組も都市部に基盤があるため、維新との潜在的な親和性は高いと思います。)

2010年の維新の比例代表は30万票を獲得した候補者は猪木・中山の2名のみであり、その他の候補者は皆4万1千票以下の得票数でしかありません。これは維新(大阪)が全国的な基盤を持つ強力な団体の候補者を抱えていないことを意味しています。

維新の獲得議席数は前回のみんなと維新の合計(1000万前後)と仮定すると、10~12議席程度になる可能性が高いため、平均して10万票以上得票できる同盟系労組は維新に移ることで安定的に上位当選することが可能であることを同時に示唆しています。(自治労・日教組以外は維新と組めるはずです。)

また、公明と直接の関係を持たない維新は、20万票の組織票を持つ立正佼成会にとっても魅力的な連携相手であり、民主党では1名しか当選させられない組織候補を2名まで増やせる可能性があります。

共産党と選挙協力を打ち出す民主党の現執行部の方針では比例票は共産党に食われることが予想されます。そのような状況は共産党と犬猿の中にある同盟系の労働組合にとってはデメリットでしかなく、逆に政権入りが確実視される維新と組むメリットを大きくしています。

労働組合の運動力が半減した民主党は崩壊する

旧同盟系の中堅の労働組合が民主党から離反することが「比例票」の予測から確実視されるため、これらの労働組合が離反した場合の民主党の運動力は著しく落ちることになるでしょう。

そして、それらを吸収した維新勢力は全国の小選挙区での候補者の擁立が可能になるため、維新・民主の力関係は一気に逆転することになります。

民主党が崩壊を回避するためには、共産党との連携を拒否した上で民主党の支持率を上げることが必要になってくるわけですが、衆参ダブルの選挙戦が見込まれる中で、民主党内の衆議院・参議院の利害が対立することで両すくみ状態になることが想定されます。

共産党と組めば衆議院の小選挙区が有利、共産党と組まなければ衆参の比例区が有利という形になるわけで、自民側・維新側は衆参ダブルをちらつかせて民主党を揺さぶって内部分裂を待てば良いだけとなります。

民主党崩壊の運命を握る存在は公明党である

民主党崩壊のイレギュラー要素は公明党の存在です。民主党の崩壊が予測される中で、非常に近い距離にある自民党・維新が公明党をどのように扱っていくかは予測が困難です。

民主党の崩壊は自民党との連立先である公明党の利害に反すること、 衆参同時選挙は組織政党である公明党の利害に反すること、など、上記の民主党崩壊シナリオと公明党の立ち位置を相容れないものだからです。

過去の得票数だけを見た場合、民主党が唯一生き残る道は共産党ではなく公明党との連携しかあり得ず、民主独立路線で公明党との共闘関係を構築する道しかありません。民主党には旧新進党化という戦略オプション以外の選択肢は残されていないのです。

そのため、今後の展開としては、自民党が「維新を取り込みつつ」「公明党をグリップし続ける」ことが可能なのか、ということになります。いずれにせよ、本件はあくまでも得票数に基づく予測であるため、内外の要因で左右される複雑な政局動向の変化で今後大きく変わる可能性もあります。

本ブログでは政局動向を注目しながら、選挙の得票数字に基づく将来予測を行っていきたいと思います。

プロパガンダ―広告・政治宣伝のからくりを見抜く
アンソニー プラトカニス
誠信書房
1998-11-01




このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr
yuyawatase at 17:00|PermalinkComments(0)

2015年11月16日

大阪W選挙、おおさか維新の会圧勝予測!新たな局面へ!

20151101-OHT1I50004-T

大阪府知事選挙の公示日に、「大阪W選挙は野党第一党を実質的に決定する選挙(http://yuyawatase.blog.jp/archives/38168.html)」という記事を書きました。各種メディアの世論調査で「維新」の勝利見通しが伝えられる中で、今後野党側の勝ち馬に乗りたい組織票が松井氏・吉村氏に流れていくことが予想されます。

おおさか維新の会・全国進出は秒読み態勢へ

既存の全政党の組織票の連合を打ち破った「おおさか維新の会」の奔流は一気に全国に拡大することになるでしょう。今回の選挙で明らかになったことは橋下氏の影響力は市長引退宣言後も落ちるどこか拡大を続けているということです。

私もおおさか維新の会が配布しているビラを見ましたが、極めて分かりやすく卓越した争点設定であり、既存政党連合よりも明確な主張構成になっています。また、橋下氏の演説やTwitterでの発言なども争点形成能力に優れており、大阪市長選挙に関しては橋下氏がほぼ一人で全政党を押し切った形です。

橋下氏が大阪府知事・大阪市長という公職に縛られて対外遠征が出来なかった状況から、全国を自由に飛び回れる状況なった場合、都市部においては他政党は簡単に駆逐されることになるでしょう。橋下氏が選挙に割ける時間がほとんど無かった従来までの「維新」と同じものであると想定することは完全な誤りです。

橋下氏自身が口説いて回れば衆議院300小選挙区と参議院選挙区候補者を擁立していくことは可能です。維新の潜在的なポテンシャルはかなり高い状況にあります。

混乱が拡がる左派系野党の再編の行方は

一方、前回の記事では民主党はおおさか維新の全国進出について危機意識が無さすぎるとしましたが、その後の展開で野党再編が急ピッチで進み始めたようです。既存政党連合が木っ端微塵になることが明らかな中で、最も組織力が弱い民主党が崩壊することは必然的なことです。

党執行部と解党派の意見対立の背景には小沢一郎氏に対する考え方の不一致が出ているように思います。民主党時代に小沢氏を放逐した民主党現執行部にとっては小沢一郎氏を含んだ野党再編路線は受け入れがたいと思います。

解党派の一部はおおさか維新と組む可能性もありますが、おおさか維新は単独でも十分に力があることから、むしろ左派系野党の四分五分している状況は自らの柔らかい脇腹を晒している状況となっています。(場合によっては解党派の一部は自民入りも考えられると思います。)

いずれにしても小沢一郎氏、共産党、おおさか維新との距離の取り方など、民主党を中心とした左派系野党の混乱は深まり続ける印象が強いです。

冷戦型二大政党から保守系二大政党時代の幕開けへ

私はおおさか維新の会は、民主党解党組と適当な距離を取りながら、自民党との関係を深める方向で進んでいくと予測しています。なぜなら、大阪において全組織政党を破った力、橋下氏が選挙に専念して全国を飛び回れる状況という2つが組み合わされば、既存の左派系野党と連携する必要がないからです。

第三極が最も勢いがあった2012年衆議院選挙の比例票では、みんなの党は524万票、日本維新の党は1226万票を獲得して第三極の合計として1750万票を獲得しています。同選挙において自民党1662万票、民主党962万票、共産党368万票という状況でした。おおさか維新が小選挙区で候補者を立てられる場合、民主党も共産党も不要です。

また、おおさか維新が具体的な政策を実現するためには与党である自民党との連携は不可欠であり、自民党側も保守系の改憲勢力で自党以外に十分な議席を獲得できる保守系政党が初めて形成されたことを歓迎するでしょう。

大阪W選挙勝利は、自民党と民主党(社会党の実質的な後継政党)の冷戦型二大政党の時代が終わることを意味しています。もはや既存の枠組みで政局を捉えること自体が不毛なことになるでしょう。

これからの日本は保守二大政党の時代の幕が開け、現実的に政権交代可能な保守系政党による政治運営がなされていくことになることが予想されます。日本にとっては非常に良いことだと思います。





このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr
yuyawatase at 12:00|PermalinkComments(0)