ロシア

2016年05月09日

「トランプに『梅干し』を食べさせる方法」を提案します

トランプタコス
Twitterでタコスを食べながらヒスパニック大好きとコメントしたトランプ氏

「トランプ発言」から「外交的な意図を読み解く」不毛な作業をやめましょう

ドナルド・トランプ氏の発言は何かと物議を醸してきていますが、筆者は一貫して「トランプ氏の発言は選挙用」であり、その都度反応することの意味が無いことだと言及してきました。(下記は拙稿の一部)

何故、反イスラム発言でもトランプの支持率は落ちないのか(2015年12月11日)
「トランプはヒラリー・クリントンに勝つ!」5つの理由(2016年5月5日)

トランプ氏が予備選挙勝利のプロセスで他陣営の参謀をM&Aしながら中道寄りに発言を修正していく、ということも予測通りのことです。

共和党予備選挙という「限定された有権者の枠で争う選挙」では、リベラル寄りとみなされるトランプ氏が過激な発言を繰り返すことで保守派の一部から強固な支持を集めてきただけに過ぎません。そのプロセスの中で、ヒスパニックを中心とした不法移民、イスラム教徒、その他諸々色々な人々が彼の攻撃の対象となってきました。

トランプは滅多に「投票権を持つ有権者を傷つける発言」を行うことはありません。上記の批判の対象になった人々も「共和党予備選挙では絶対に投票しない人々」であることがポイントです。つまり、彼の発言は「その時に必要な有権者から支持を集めるためのもの」だと理解するべきです。

そのため、上記の記事でも書いたようにトランプ氏の発言は「大統領選挙本選用」に急速に中道旋回し始めている状況です。

トランプ氏、富裕層への増税を主張 「私は中間層寄り」(5月9日)

トランプ氏の「タコス&ヒスパニック大好き」というTwitter投稿のように、ヒスパニックについても「予備選では必要ない有権者」でしたが、彼らは大統領選挙本選において「フロリダ」「ニューメキシコ」「コロラド」「ネバダ」などの重要州での選挙に勝つために必要です。そこで、予備選挙も終わったのでヒスパニックに対して融和的なメッセージを出すことに切り替えたということでしょう。トランプ氏の同Twitter投稿は「10万いいね」がついているので炎上しながらもイメチェン中なのでしょうか?うーむ(笑)

以上のような視点に立てば、トランプ氏の外交面での発言も「大統領選挙に勝つための発言」としての文脈から読み解くことが重要であることが分かります。なぜなら、現在、彼は現役の大統領ではなく「選挙を戦う大統領候補者」だからです。

選挙を知らない米国通とされる有識者の皆さんにはトランプ氏を解説することは不可能であり、世の中にはどうでも良いトランプ外交論が溢れかえっている状況です。

なぜ、トランプは同盟国を軽視してロシアを重視する発言を行っているのか

トランプ氏は報道されている通り、同盟国の日本に対する駐留米軍などの大幅な負担増・関税の引き上げに言及する一方、ロシアなどの潜在的なライバル国に対して対話重視の姿勢を示しています。

これらの一連の発言はトランプ氏がタフネゴシエーターであることを国民に印象付けるためのものです。したがって、これらの発言にイチイチ右往左往する米国関連の有識者・ジャーナリスト・メディアのコメントを相手にする必要がありません。むしろ、それらの発言について外交的な意味合いで真面目に言及する人々は「米国政治」を分かっていない人々だと思います。

米国の大統領選挙に対して影響を与える国際政治のプレーヤーは「ロシア」です。ロシアの東欧や中東における一挙手一投足は米国の外交政策の成否に直結するものです。オバマ大統領はロシアのプーチン大統領に対して常に後手に回らされており、米国の威信は大いに傷つけられることになりました。

そして、大統領選挙直前に外交的アクションを起こして選挙へのインパクトを与えられる存在もロシアだけです。「ロシアが更なる軍事的威嚇を行うこと」または「ロシアがトランプと対話の準備があると発言する」だけでオバマ外交=民主党の外交は失敗だと言えます。トランプ氏にとって現在のロシアに対するスタンスは選挙上の得点はあっても失点が生じることはありません。

一方、日本を始めとする同盟国は「米国の軍事力を必要」としており、何を言われても「文句を言う程度」で大統領選挙に影響を与えるインパクトを与える行動を行うことはできません。したがって、トランプ氏にとっては日本や韓国のような同盟国は「ボコボコに叩いても良い対象」となり、現在のように言いたい放題の状況を許すことになってしまうのです。

当然ですが、日本人には「米国大統領選挙の投票権」はありませんし、在米日系人もまとまった投票行動が苦手(しかも民主党寄り)であるため、トランプ氏にとっては日本を叩いても選挙上のプラスはあってもマイナスはありません。したがって、誰もが印象として知っている「日本の輸出=自動車」批判というステレオタイプで話題作りをしています。(トランプ氏は馬鹿ではないので日本車の多くが現地生産であることくらい当然理解しているでしょう。本当に馬鹿なら共和党の予備選挙で勝利することはありません。)

トランプ氏が同盟国に対する日本への厳しい発言を続ける理由はそんなところでしょう。そのため、本来はトランプ氏の外交的な発言を分析対象として取り上げることが不毛だと思います。

なぜ、トランプ氏は「一度認めた日本の核容認」を撤回したのか

上記で概観した通り、トランプ氏の発言は全て大統領選挙に勝つためのものであり、外交に関する発言もその例外ではありません。むしろ、外交的発言だけを特例扱いする根拠は全くないものと思います。

トランプ氏は徹底した合理主義者であり、日本に対して「良好な発言を引き出そう」と思うならば、「日本が大統領選挙にインパクトを与える発言」をするしかないわけです。

筆者は日本外交のヒントになる2つの出来事があったことを指摘しておきます。1つ目は「タコス&ヒスパニック大好き」発言、2つ目は「日本の核武装を肯定した発言を修正したこと」です。

トランプ氏、日韓の核保有容認の可能性示唆 NATO批判強める(2016年3月28日)
トランプ氏“日本の核保有容認はうそだ”(2016年4月12日)

タコス&ヒスパニック大好き発言は大統領選挙本選に向けたトランプ氏のヒスパニックに対する対応変更から生まれたものです。では、なぜトランプ氏が「日本の核武装容認から否定へ」と意見が変わったのでしょう。

トランプ氏はニューヨークタイムズやワシントンポストが「嘘をついた」と述べましたが、発言修正の真意は違うのではないかと思います。真の理由は「日本側の核保有に対する反応が思ったよりも大きかった」と理解するべきです。

同発言を受けて日本が本気で核武装を行う方向に流れた場合、民主党の選挙戦略上でトランプ氏は「外交的に決定的な失敗を犯した」というレッテルを貼られることになるでしょう。そのため、同発言が外交問題に発展する可能性を未然に塞いだものと推測します。

そして、日本側からの反応(賛否も含めて)が大きかった同発言の火消しを図ったトランプ氏の姿にこそ「対トランプ」の有効な手段の手がかりを見出すことができるのです。

情けない日本の外交に「トランプに『梅干し』を食べさせる方法」を提案します

日本の政治家からは外交通とされる石破氏のように「日米安保条約」や「NPTの意義」の再確認を求めたるという何とも腰が砕けた意見しか出てきません。

上記の「核武装論の一瞬の盛り上がり」が一段落してしまったあと、トランプ氏にとって再び「殴りたい放題の日本」という位置づけにすっかり逆戻りしてしまいました。日本の政治家はトランプ氏に苦言を述べるなら「大統領選挙に影響を与える発言」でなければ何の意味もないことを理解していないと言えるでしょう。

筆者は日本の政治家の才覚では「トランプに梅干しを食べさせることすら」できないと思います。

日本の政治家がトランプの発言に対して本気で影響を与えるためには「日本は米国が安保条約の義務を果たさないなら、中国も含めた安全保障環境の見直しを行う可能性がある」と発言するくらいの大胆さが必要です。

民進党もせっかく日本共産党と選挙協力しているのだから、有力議員が訪米した際に「日本共産党とは連立を組みません」というポチぶりを発揮せず、「日本共産党の政権入りもあり得る」と本当のことを述べて米国側をビビらせたら良いのです。

それらが無理なら、上述の核武装論について議論を盛り上げていくだけでもトランプ氏の発言を修正していくことができるでしょう。

これらのアイディアは非現実&望ましいことではありませんが、日本の政治家から発言が実際に行われた場合は「トランプ外交の失敗」として「大統領選挙に影響を与えるインパクト」をもたらすことになります。

その結果として、日本との関係修復が選挙戦略上の必須事項になり、「トランプ氏は梅干しを食べながら日本大好きだ!」と発言してくれることが期待されるでしょう。

トランプ氏が日本を好き放題に叩きまくれる理由は「日本の政治家が舐められている」からであり、散々罵られても「日米安保条約を読んでください」という程度のポチのような発言しかできないことに原因があります。トランプ氏の発言は「日本の政治家が主体的な外交を行ってこなかった」ことの証左です。

つまり、「どうせ何を言っても、日本は米国にしっぽを振ってついてくるんだろ」と思われているのです。

「トランプ氏に梅干しを食べさせる」ためには「大統領選挙に影響が持てる国になる」ことが必要です。言いたい放題のトランプ氏を止めるためには、日本側もそれなりの実力を持って対応していくことが重要です。


スーパーパワー ―Gゼロ時代のアメリカの選択
イアン・ブレマー
日本経済新聞出版社
2015-12-19


本記事の内容は所属機関とは関係なく渡瀬個人の見識に基づくものです。取材依頼や講演依頼などはyuya.watase02@gmail.comまでお願いします。

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2016年01月22日

2016年1月22日・首相動静ウォッチ

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本ブログでは、時事通信社の首相動静について追加情報を加えながら首相の行動の意図を推測しています。少しでも皆様のお役に立つ情報が提供できれば幸いです。

<1月22日(金)>

・午前8時現在、東京・富ケ谷の私邸。朝の来客なし。
・午前8時43分、私邸発。
・午前8時59分、官邸着。
・午前9時7分から同18分まで、農林水産業・地域の活力創造本部。
・午前9時23分から同45分まで、閣議
・午前10時41分から同51分まで、原田親仁日ロ関係担当大使、外務省の杉山晋輔外務審議官、林肇欧州局長
・午前11時58分から午後0時6分まで、柴山昌彦首相補佐官
・午後1時14分から同29分まで、北村滋内閣情報官
・午後1時52分、官邸発。同54分、国会着。同55分、衆院議長応接室へ。同2時、同室を出て衆院本会議場へ。同2分、衆院本会議開会。施政方針演説。
・午後3時30分から同32分まで、麻生太郎副総理兼財務相。同34分、衆院本会議散会。同35分、衆院本会議場を出て、同36分、院内大臣室へ。同37分から同39分まで、「運転従事者の健康と安全を守るための脳MRI検診推進超党派議員連盟」の二階俊博会長による申し入れ。同40分、同室を出て、同42分、参院議長応接室へ。同43分、同室を出て参院本会議場へ。同46分、参院本会議開会。施政方針演説。同5時17分から同20分まで、麻生副総理兼財務相
・午後5時23分、参院本会議散会。同24分、同室を出て、同25分、国会発。同27分、官邸着。
・午後5時40分から同45分まで、財務省の田中一穂事務次官、浅川雅嗣財務官
・午後5時46分から同58分まで、木村太郎自民党広報本部長ら。同6時から同40分まで、ロシアのプーチン大統領と電話会談。
・午後6時46分、官邸発。同51分、東京・赤坂の日本料理店「口悦」着。二階自民党総務会長、林幹雄経済産業相ら二階派議員らと会食。
・午後8時31分、同所発。
・午後8時36分、公邸着。

<1月22日の見どころ>

本日は、安倍首相がプーチン大統領と電話会談を実施し、安倍首相が春ごろにロシアの地方都市に非公式訪問を行うことで合意しました。2月中に次官級協議を実施するとともに、交渉担当は原田親仁日ロ関係担当大使が就任することになりました。

原田親仁氏はロシアンスクールの中心人物であり、かつて鈴木宗男氏が外務省の裏金組織とされる「ルーブル委員会」に関与したのではないかと質問主意書で取り上げられた人物です。(もちろん、外務省は存在自体を否定しましたが・・・)杉山晋輔は国際協力畑の人物であり政務担当の外務審議官、林肇欧州局長は元領土・主権対策企画調整室長で第1次安倍政権で首相秘書官でした。

柴山昌彦首相補佐官は外務政務官を経験しており、外務政務官時代は中曽根大臣の下で沖縄・北方領土問題に取り組んだ経験があります。現在は補佐官として「国家安全保障に関する重要政策及び選挙制度担当」を所管しています。

日本側としては経済苦境に置かれているロシアに対して、最強の布陣かつ安倍首相の腹心が交渉にあたる形になります。安倍首相の対ロ外交・領土問題解決への本気度が垣間見られる一日でした。

そのほか、財務省の事務次官・財務官が面談しています。財務官は国際通貨マフィアの一人です。昨年末の米国の利上げ、欧州中央銀行や日銀の追加緩和観測、ダボス会議でのジャパンナイトの開催など、様々な国際経済に関する議論・イベントが目白押しな状況での面談となります。

夜の仕上げは、現在の自民党内で隠然たる影響力を発揮する二階総務会長ら二階派議員との懇親となりました。首相が自派閥である清和会以外でも特に二階派を頼っている様子を伺うことができます。お店の「口悦」は溜池山王にある老舗「料亭」であり、まさに自民党重鎮の会合としてイメージがぴったりのものとなりました。















外務省犯罪黒書
佐藤 優
株式会社講談社エディトリアル
2015-12-04



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yuyawatase at 22:48|PermalinkComments(0)

2015年12月29日

なぜ、新党大地は野党統一候補に協力しないのか?

鈴木宗男
Wikipediaより引用

北海道新聞が報道した安倍首相と新党大地・鈴木宗男氏の会談の意図

新党大地・鈴木代表、首相と意見交換 来年の選挙に向け(北海道新聞)という地味なニュースが報道されました。しかし、これは今後の政局だけでなく、日本の針路を決める決定的な会合の一つになるものと思います。報道内容は下記の通り。

「安倍晋三首相は28日、首相官邸で新党大地の鈴木宗男代表と約40分間会談し、来年4月の衆院道5区(札幌市厚別区、石狩管内)補欠選挙や来夏の参院選などについて意見交換した。関係者によると、首相は鈴木氏に「北海道では大地が影響力を持っている。鈴木氏はキーマンだ」と述べ、大地の動向を注視していく考えを示した。」

「これに対し鈴木氏は、共産党が加わる野党統一候補の擁立は支持しない考えを伝えた。日ロ関係やシリア情勢でも議論した。鈴木氏は会談後、記者団に「来年は参院選の年でもあり、首相は自身の考えを披露された。私は聞き役だった」と述べた。」

北海道衆議院小選挙第5区、新党大地の得票力は勝敗を左右する影響力あり

北海道衆議院小選挙第5区における新党大地の集票力は約24,000票と推定されます。この数字は新党大地が2013年参議院議員選挙で同選挙区から比例票を獲得した票を基に算出しています。

直近の小選挙区選挙の結果は、

町村信孝 (自由民主党)131,394票、勝部賢志(民主党)94,975票、鈴木龍次(日本共産党)31,523票であり、単純な票の出方で考えると、野党連合候補者にとっては新党大地24,000票は勝敗を左右するレベルのものだと言えるでしょう。

実際には与党側は町村氏が娘婿への代替わり、野党側は共産党との協力の是非という難しい問題を孕んでいるため、上記の数字の通りの結果にはならないでしょうが、それにしても新党大地の力は無視できないものでしょう。

北海道衆議院小選挙第5区、新党大地の得票力は勝敗を左右する影響力あり

ところで、野党連合候補者が来年予定されている補欠選挙で、反安保というピンとがずれた選挙争点を掲げることが予想されるため、安倍政権側にとっては新党大地が野党連合候補者に協力しないことは、最後の詰めの一手に過ぎないものと思います。また、従来までの新党大地の動向に鑑みるに、安倍政権と協力する理由も特に見当たりません。

新党大地に対して提示した安倍政権の真の狙いは北方領土問題の解決ということになるでしょう。それに伴い北海道経済は対ロ関係で大きなメリットを得るものと思います。安倍政権は「中国以外」の全ての周辺国との間で「手打ち」を行うことで、対中関係に関して強硬姿勢を取れる環境を構築しています。

米国には米国上下両院議会演説・安倍談話・安保法制、韓国には慰安婦問題への妥協、東南アジアは援助と引き換えとした南シナ海での東アジアサミットでの懸念表明、インド・中央アジア諸国への巨額の円借款などの援助など、安倍政権は中国包囲網を形成するための外交努力を行ってきました。その仕上げがロシアとの北方領土問題解決と平和条約の締結ということになります。

先日の記事(日中限定戦争への道、慰安婦合意の真意を探る)で安倍政権の慰安婦合意について筆者の推測を書きましたが、安倍政権の外交政策及び憲法改正への段取りは最後の詰めの段階に入ったと言えます。

安倍政権は良い意味でも悪い意味でも政局・内政・外交がリンクした優れた戦略的な政権運営を行っている強靭な政権です。従来までの日本の政権とは全く異なる政権であるという解釈を行った上で、その政権運営の是非を論じることが重要です。時代遅れの右派・左派の双方の論評は論壇の座を退くべきだと思います。




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yuyawatase at 21:00|PermalinkComments(0)

2015年11月25日

トルコ軍機がロシア軍機を撃墜、どうなってしまうのか

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トルコ軍がロシア軍機を墜落させた場所、領土をちょっとカスッただけだった

11月24日トルコ軍が領空侵犯したロシア軍機を撃ち落としたようですが、上の地図の飛行経路から見るに明らかにトルコを攻撃するような意図はなかったように見えます。

トルコ軍は10回以上警告したと主張しているようですが、それにしても「無理やり撃ち落とした」感は結構強いなという印象を受けます。

一旦まとまりかけたフランスとロシアの方向性ですが、本件を通じてNATOとロシアの対立が生じる可能性があり、振り出しに戻りそうな雰囲気を漂わせています。

ロシアとトルコの関係悪化は中東の不安定化を促進することに

シリア情勢は極めて複雑な状況であり、ロシア軍の情け容赦ない打撃が展開されることで状況が動くかもしれないと思ったところで、今回のトルコ軍の突然の横やりは相当事態を混乱させることになるでしょう。

アサド政権の維持で動き始めたロシアとフランスに対し、アサド政権を好ましく思っていないトルコによるアサド政権継続を望んでいないという意思表示なのかもしれません。

ロシアはトルコをテロリストの手先と激しく非難しており、今後はトルコに対してエネルギーの制裁などを実施する可能性があります。ロシアとトルコの間で検討されているパイプライン構想も暗礁に乗り上げそうです。

日本は目立たない形で対応し、国連安保理常任理事国に任せるべき

単純なシリア領内・対テロ戦争だけの話ではなくなり、先進国間の軍事対立の可能性が出て来た以上、日本はこれ以上シリアに深入りすることは避けるべきだと思います。

国際情勢の不安定化への対処は、国連安保理の常任理事国に任せるべきであり、既に爆撃を開始している米ロ仏、爆撃予定の英、そしてほぼ沈黙している中国にしっかりとした対応を促すべきです。

特に中国に関しては国連安保理常任理事国中の唯一のアジアの国として、中東へのアジアから常任理事国としての対応をしっかりと果たすことを求めていくべきでしょう。

イスラム国 テロリストが国家をつくる時
ロレッタ ナポリオーニ
文藝春秋
2015-01-07




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yuyawatase at 12:00|PermalinkComments(0)