カジノ
2016年12月12日
「息をするようにウソをつき続けてきた」野田佳彦・幹事長の罪
「息をするように嘘をつき続けてきた」野田佳彦・幹事長
蓮舫・民進党代表が安倍首相との党首討論で「息を吐くように噓をつく」と揶揄しました。蓮舫氏の二重国籍に関する疑惑も当然ですが、この言葉は自党の大番頭である野田佳彦・幹事長にこそ相応しいと思います。
筆者は野田佳彦・幹事長が消費税増税という国家の重要事項の判断について、自らの主張について「大嘘」を突き続けてきており、現在に至っては完全に開き直った感じすらあります。
<街頭におけるシロアリ演説>
「野田総理 マニフェスト 書いてあることは命懸けで実行」(街頭演説動画)
「消費税1%分は、2兆5千億円です。12兆6千億円ということは、消費税5%ということです。消費税5%分のみなさんの税金に、天下り法人がぶら下がってる。シロアリがたかってるんです。それなのに、シロアリ退治しないで、今度は消費税引き上げるんですか?消費税の税収が20兆円になるなら、またシロアリがたかるかもしれません。
鳩山さんが4年間消費税を引き上げないといったのは、そこがあるんです。シロアリを退治して、天下り法人をなくして、天下りをなくす。そこから始めなければ、消費税を引き上げる話はおかしいんです。徹底して税金の無駄遣いをなくしていく。それが民主党の考え方です。」
<国会におけるシロアリ演説(平成21年7月14日)>
加えて、一番国民が問題にしている天下りやわたりを実効性ある方法でなくしていこうという熱意が全くありません。私どもの調査によって、ことしの五月に、平成十九年度のお金の使い方でわかったことがあります。二万五千人の国家公務員OBが四千五百の法人に天下りをし、その四千五百法人に十二兆一千億円の血税が流れていることがわかりました。その前の年には、十二兆六千億円の血税が流れていることがわかりました。消費税五%分のお金です。さきの首都決戦の東京都政の予算は、一般会計、特別会計合わせて十二兆八千億円でございました。これだけの税金に、一言で言えば、シロアリが群がっている構図があるんです。そのシロアリを退治して、働きアリの政治を実現しなければならないのです。残念ながら、自民党・公明党政権には、この意欲が全くないと言わざるを得ないわけであります。
加えて、一番国民が問題にしている天下りやわたりを実効性ある方法でなくしていこうという熱意が全くありません。私どもの調査によって、ことしの五月に、平成十九年度のお金の使い方でわかったことがあります。二万五千人の国家公務員OBが四千五百の法人に天下りをし、その四千五百法人に十二兆一千億円の血税が流れていることがわかりました。その前の年には、十二兆六千億円の血税が流れていることがわかりました。消費税五%分のお金です。さきの首都決戦の東京都政の予算は、一般会計、特別会計合わせて十二兆八千億円でございました。これだけの税金に、一言で言えば、シロアリが群がっている構図があるんです。そのシロアリを退治して、働きアリの政治を実現しなければならないのです。残念ながら、自民党・公明党政権には、この意欲が全くないと言わざるを得ないわけであります。
<直近の本会議における増税賛成演説(平成28年9月27日)>
「アベノミクスの失敗により、消費税引き上げ再延期はやむを得ない状況になってしまいました。それだけではありません。私が政治生命をかけて取り組んできた三党合意も風前のともしびとなってしまいました。まことに残念です。その発端は、安倍総理が二〇一四年秋に一回目の延期を決めて衆議院を解散したことです。消費税を政争の具にしないという魂が失われてしまいました。この再延期で、財政健全化への道のりは、より険しいものとなってしまいました。次の世代より次の選挙を重視する姿勢は、後世で厳しく糾弾されることになるでしょう。そのことを警告しておきます。」
ちなみに、過去には消費税増税反対の請願の紹介議員にもなっています。
第168回国会 1 消費税率の引き上げ・大衆増税反対に関する請願
第170回国会 83 消費税率の引き上げ・大衆増税反対に関する請願
以上のように、消費増税という日本経済に大きな影響を与える項目について、首相になるビフォー・アフターで180度意見が変わるとは何事でしょうか。筆者は増税の是非については様々な立場があると理解しています。しかし、このような民主主義を踏みにじる姿勢は、後世で厳しく糾弾されることになるとともに、現代に生きる我々も許すべきではありません。
「政権をとったら、その舌の根も乾かぬうち、交渉参加するなど、国民にうそを平然とつく姿勢は言語道断です。(直近の本会議にて)」
野田氏はTPPからの撤退を主張していますが、現職総理大臣時には強烈にTPPを推進した人物の一人です。
たしかに、TPPは米国大統領に選任されたトランプ氏が撤退を表明したことで頓挫した形となっており、日本が承認手続きを経ることで相対的に前のめりの状態となっています。
そのため、TPPの国会承認を見送ることも一理ありますが、トランプ政権の発足前段階であること、現職のオバマ大統領がTPP推進である以上、日本が国会承認をしないことは道理に合わないことでしょう。実際にはTPPについてはトランプ新大統領と再交渉ということになるかと思います。(国会承認が滑稽な事態になる可能性は高いとは思いますが、日本側が国会承認を経ておく対応は妥当だと思います。)
その上で筆者が気になったポイントは、9月の本会議での野田氏の発言です。民進党がTPP賛否に云々という以前にもはや議論にするに値しない嘘つきだと思います。
<本会議での質問(平成28年9月27日)>
「私が内閣総理大臣のとき、自由貿易、FTAAP推進の基本的な立場から、交渉参加に向けて協議に入りましたが、ハードルが高く、国益を考えるとTPP交渉参加に踏み切れずにいました。そのとき、二〇一二年暮れの総選挙で、TPP断固反対、ぶれないと約束したのは、ほかならぬ安倍総裁です。政権をとったら、その舌の根も乾かぬうち、交渉参加するなど、国民にうそを平然とつく姿勢は言語道断です。」
民進党は健全な二大政党政治を機能させるつもりがあるのか
筆者は嘘つき度合いは自民党も野田氏も良い勝負だと思いますが、野党の良いところは正論を述べることができる点に尽きると思っています。しかし、政権奪取時に明らかな嘘を実行して恥じず、なおかつ自らが再度当選してきた人物が幹事長にいる政党のどこに正論があるでしょうか。
蓮舫氏の政治の師匠は野田幹事長とのことですが、「この幹事長にしてこの代表あり」ということが言えるかもしれません。
選挙戦については間違ったことを言うことは往々にしてあるものと思います。しかし、国会質問及び答弁で堂々と嘘をつく行為は民主主義を踏みにじる行為であって許されるべきではないと思います。まして、自分自身の国籍について過去のメディア上での発言を平然と無視する行為も論外です。
二大政党政治が機能していくためには、理念ある二大政党が国会の質疑を通じて両党の考え方を国民に明らかにし、そして国民が投票を通じて判断を下すことが重要であることは言うまでもありません。
したがって、国会での質問内容の正常化は大前提であり、民進党はこれ以上蓮舫氏・野田氏の国会質疑を許すべきではありません。左派・右派というレベルではなく、誰でも分かる嘘つきか否かが国会の質疑の重要なポイントになる事態について一刻も早い是正措置が行われることを期待します。
本記事の内容は所属機関とは関係なく渡瀬個人の見識に基づくものです。取材依頼や講演依頼などはyuya.watase02@gmail.comまでお願いします。
yuyawatase at 13:11|Permalink│Comments(0)