米国政治

2018年10月19日

カバノー最高裁判事誕生が「トランプ再選」に直結する理由

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(写真はAP通信から引用)

ブレット・カバノー氏の最高裁判事承認手続きが米国上院で50対48で通過した。

本件を巡って同氏の高校時代の性的暴行疑惑が浮上したことで、9月末の承認が10月頭にまで延期される事態となっていた。そのため、今回の採決はFBIによる追加調査結果を待つ形で10月7日に連邦上院で行われたものである。

カバノー最高裁判事誕生は2020年の「トランプ再選」に直結している重要な出来事である。今回の承認人事は中道派のケネディ判事の退任に伴うものであり、保守派と看做されるカバノーが選ばれることで最高裁判事構成は保守派5対リベラル派4と大きく保守寄りに傾く。その結果は民主党側は自らの支持母体である公務員労組を弱体化させる「ある判決」を覆すことが事実上不可能になったことを意味する。

昨年スカリア判事の死去に伴うポストにニール・ゴーサッチ判事が補充されたことで、最高裁の構成は保守派5(中道派1)対リベラル派4という状況に既になっていた。この最高裁判事の構成が露骨に影響した同判決が2018年6月末に出ている。

その判決とは「公務員労組に入っていない公務員から組合費を徴収することを違憲とする」判決である。これはカリフォルニア州の教員が「非加盟員から組合費を徴収すること」に疑義を呈した訴えに対する判決であり、1977年の最高裁判決から認められてきた組合費の徴収方式をひっくり返すものであった。非加盟員から徴収した組合費は政治目的に使用できないことになっていたが、実質的に政治目的に使用されていることを問題視したものである。

米国においては公務員労組の組織率が民間労組の組織率を遥かに上回っており、民主党の選挙運動の支持母体として公務員労組は中心的役割を担っている。したがって、公務員労組の資金力が弱体化することは中長期的な民主党の党勢衰退に直結することになる。2018年の中間選挙に同判決が影響を与えるためには時間が不足しているが、2年後の大統領選挙までには公務員労組の衰退は決定的な状況になることが想定される。

民主党がなりふり構わずカバノー最高裁判事の承認に抵抗した理由は、最高裁判事の構成が保守派に一層傾くことで民主党側が同判決を覆すチャンスがゼロになることが背景にあった。米国の最高裁人事は日本と比べて政治的要素が極めて強く、表面的なイザコザだけでなくもう一段深いところまで踏み込んで分析する必要がある。

今回のカバノー判事誕生は米国の歴史に残るものになるだろう。

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2018年10月17日

「トランプ国連演説に失笑」と報じるメディアに冷笑を浴びせたい

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先週行われたトランプ大統領の国連演説の自画自賛の部分で「失笑」が起きた、とメディアが報じた。

トランプ氏の国連総会演説に予想外の笑い声(BBC)
トランプ氏の国連演説、米国第一前面 「友達だけ援助」(朝日新聞)
トランプ氏の国連演説 世界の失笑の意味考えよ(毎日新聞)
トランプ氏自慢、各国首脳が失笑 国連演説(日経新聞)
自画自賛のトランプ氏に失笑も 国連総会で演説(ANN)

しかし、現実はトランプ大統領が言うように就任僅か2年でトランプ大統領が達成した功績は多い。

実際にWashington Examiner誌は下記の通りメディアが無視する功績を報じている。

Media blackout: Trump’s 60-point accomplishment list of ‘American Greatness’

では、実際にトランプ大統領が達成していることを同記事から引用しよう。まずは経済面から。

・就任以来、約300万の雇用を創出。
・就任以来、304,000人の製造雇用が創出され、製造業の雇用は2008年12月以来の最高水準に達する。
・就任以来、33万7,000件の建設雇用が創設され、2008年6月以降、建設雇用は最高水準に達する。
・失業率は3.8に低下し、2000年4月以来の最低水準であり、雇用は660万人に達し、最高水準を記録した。
・ギャラップによると、アメリカ人の67%は今、良質な仕事を見つける良い時期だと考えている。
・ギャラップが17年前に質問を始めて以来、トランプ大統領の下でのみ、アメリカ人の50%以上が良質の仕事を見つける良い時期であると信じている。
・職業訓練と労働力開発の優先順位を決め、労働者が見習いの機会を拡大するために大統領令に署名し、より多くの機会を奪うことを可能にした。
・トランプ大統領は、消費者と企業の両方が自信を持ってアメリカ経済に自信を取り戻しました。
・コンファレンス・ボードによると、現在の状況に対する消費者の信頼指数は17年ぶりの高水準に達している。
・ナショナルアソシエイツ協会(National Association of Manufacturers)によると、メーカー間の楽観的見通しは、トランプ大統領の下で過去最高を記録した。
・中小企業の楽観的見通しは、独立系ビジネス連盟(National Independent Business Federation)によると、トランプ大統領の下で過去最高の水準を維持した。
・トランプ大統領は、歴史的な減税法案に署名し、アメリカの家族の税金を削減し、アメリカのビジネスをより競争力のあるものにした。
・アメリカの過程は減税政策で総額3.2兆ドルを受け取るとともに、子供の税額控除が倍増した。
・最高法人税率は35%から21%に引き下げられ、アメリカの企業はより競争力を高めることができた。
・トランプ大統領は不必要な雇用規制を期待以上に後退させた。
・2017年、トランプ大統領は規制を2対1の比率で廃止するとの約束をはるかに上回り、新たな規制措置のたびに22の規制緩和措置を出した。
・ウォーターズ・オブ・ユナイテッドステイツ・ルールやクリーン・パワー・プランのような農家やエネルギー生産者に害を与える規則と規制を取り消した。
・トランプ大統領がドッド・フランク法によって課せられた有害な要求を減らす法律に署名した後、地域および地域の銀行と信用組合が救済された。
・何十年にもわたって破壊的な貿易政策を終え、アメリカの労働者を保護する自由で公平な、そして相互の貿易取引を進めた。
・就任して数日後、太平洋太平洋パートナーシップ交渉と合意から米国を撤回した。
・トランプ政権の大統領は、一連の行動を通じて中国の不公平な行為からアメリカの知的財産を守るために努力している。
・大統領は韓国との貿易協定を改善し、これは関税引き下げによる米国への自動車輸出や医療品の輸出を増加させるものだ。

・・・圧倒的な経済振興の成果と実績の数々である。国連に出席している半分独裁国家のような国や半社会主義国には逆立ちしても実現できないものだ。
トランプ大統領が自画自賛したくなる気持ちもわかるし、世界の無能な政府の国々は明らかにトランプ大統領の政策を見習うべきだろう。

では、次にトランプ大統領の外交面での成果と実績を紹介していきたい。

・イスラエルの駐韓米大使館をエルサレムに移送するという約束を履行した。(クリントン時代に制定された法律に従って執行)
・恐ろしいイラン・ディールへの米国の参加を終了するよう命じ、直ちに解除された制裁を再度行うプロセスを開始した。
・イランとその支援勢力による侵略に立ち向かうための行動を取った。
・スラム革命防衛隊を含むイランの活動とその実行団体を対象とした一連の制裁を出している。
・米国は、朝鮮半島の平和的な非核化を達成するための前例のない世界的なキャンペーンを率いてきた。
・トランプ大統領のリーダーシップは、海外で拘束された17人のアメリカ人の帰還に貢献した。
・2018年5月だけでベネズエラは1名、北朝鮮は米国に帰国した3人のアメリカ人を解放した。
・何年もの有害な予算上限措置を見直し、米国の軍備を立て直すために必要な防衛予算を確保した。
・防衛予算が2018年度7000億ドルと2019年度・7110億ドルとなるように予算に署名した。
・米国は国際的な同盟国とともに協力してISISを打倒した
・2017年4月と2018年4月に政権が化学兵器を使用したことに対応して、シリアに対する攻撃を命じた。
・マドゥロと他の政府高官を対象とした制裁を含め、ベネズエラのマドゥロ独裁に制裁を課している。

などです。長年の懸案事項を片付けた上で、米国のリーダーシップを回復するための米軍再建に力を入れている。また、化学兵器使用や独裁政権に対する制裁を見ても分かる通り、トランプ大統領はオバマ的な役に立たない国連主義ではなく、実際に事態を改善させるだけの措置を実行している。

その他のポイントも見ていこう。

・限られた資源と議会からの妨害にもかかわらず、トランプ大統領は私たちの国境を支配し、移民法を施行した。
・国境を守るために必要な資源を提供し、移民法が完全に施行されるのを妨げる閉鎖的な抜け穴を議会に提出するよう求めた。
・国境警備隊の配備を許可し、国境を確かなものにした。
・法の支配に基づいて移民執行活動を行っている。
・政権発足から2017年度末まで、米国移民局(ICE)は、違法犯罪者を110,568人逮捕した。
・この期間に行われた逮捕は、2016年度の同じ期間から42%増加しました。逮捕された110,568人のうち92%が刑事告発された。
・トランプ大統領は、ギャングが広がった恐ろしい暴力からコミュニティを守るために、彼の政権がMS-13の脅威と戦い続けることを明らかにした。
・2017年、司法省は中央アメリカのパートナーと協力し、4000人以上のMS-13メンバーに対して刑事告訴を提起した。
・違法薬物の輸入と流通を断絶して、それらが地域社会に到達しなくなり、さらなる荒廃が起きることを阻止した。
・2018年4月現在、米国国境で2018年度に合成オピオイド284ポンドを押収し、2017年度に押収された合計181ポンドをすでに上回っている。
・アメリカ全土のコミュニティを荒廃させたオピオイド危機に対抗するため、全国的な取り組みを開始した。
・オピオイド・イニシアチブは、治療の機会を拡大することによって、薬物需要を減らし、不法薬物の流れを止め、命を救うことを目指している。
・オピオイドの流行に対処するために約40億ドルを提供する関連支出法案に署名した。
・この法案には、最も被害を受けた州と人々に焦点を当てた助成金に10億ドルが含まれ、苦痛と中毒に関する官民共同研究のための資金提供が行われた。

さらに、

・最初の年に大統領の最裁判所判事を確認し、ニール・ゴーサッチ判事の米国最高裁への承認人事を経た。
・退役軍人局に責任を持ち、退役軍人が受けるケアの選択肢をより豊かにするための法律に署名した。
・不正行為に対処するためのプロセスを改善し、退役軍人事務局の責任と告発者保護法に2017年に署名した。
・法律に署名し、Veterans Choice Programのために21億ドルの追加資金を認可した。
・Obamacareの負担を軽減するために、それに伴う罰金措置を廃止した。
・より手頃な価格の医療保険を提供し、Obamacare計画の手ごろな代替案への幅広いアクセスを求めている。
・アメリカ人の薬価を引き下げるためのブループリントを発表した。
・アメリカ人の宗教的自由と良心が連邦政府によって保護され、尊重されるようにした。
・言論の自由や宗教上の自由(リトルシスターズオブプアーズのような)を守るために大統領令に署名した。
・司法省は、連邦プログラムにおける宗教的自由を守るために、すべての行政機関に指針を出した。

トランプ大統領の実績は確かなものであり、失笑の対象になるようなものではない。トランプ大統領の実績自体にケチをつけることはイデオロギーの違いによるもの以外は難しい。
つまり、その公約達成度自体に文句のつけようがないために、リベラルなメディアは「失笑報道」くらいしかトランプを批判することができないのだ。

民主主義と自由主義を笑う国連貴族とメディアは、一体誰の味方なのだろうか。

日本のメディアはイデオロギーがリベラル寄り過ぎて、トランプ大統領についてまともな報道が出来ない状況になっており、極めて有害なレベルに達していると思われる。


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2018年10月15日

トランプにビビるな!日本は対中共通関税の導入を検討すべきだ

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自動車関税に右往左往する無為無策の日本の対米外交戦略

FFRを前にしてトランプ政権が日本に対して貿易交渉の圧力を強化している。それに対して、日本側から聞こえてくる声は「自動車関税の導入」に対する懸念ばかりである。また、国内既得権層に支えられた農業保護のための勇ましい掛け声、そして対米追従・ご機嫌取りの対米インフラ投資への協力なども合わせて耳にする。

有識者による論議も「トランプの怒りを回避できるか」という対処療法的な取るに足らない主張が幅を利かせている。もちろん自動車産業は日本の基幹産業であるため、日本政府が自動車関税を回避するために全力を尽くすことは重要である。

しかし、本来はトランプ政権を前にして日本政府として同政権を最大限に利用するしたたかな戦略を持って臨むことが必要ではないか。筆者はジャイアンを前にしたスネ夫としての善後策に関する議論ばかりで辟易している。

多国間協定で対中交渉力強化を進めるオバマ時代の日本の戦略

トランプ大統領の問題意識は基本的に正しいものだ。自由市場による恩恵を確保し、知的財産権保護を強化することは世界経済にとってプラスである。そのため、それらの障害となる制度を有する他国に制度変更を求めることは当然のことだろう。

そして、その本丸は単純なモノの貿易収支の問題ではなく、貿易黒字額が拡大している知財使用料の確保にある。21世紀の雇用増・所得増の基盤は知的財産にあり、安全保障上もハイテク技術の保持は欠かすことが出来ない。日本も先進国であるため対中交渉については米国と同様に知財制度是正などを中国に求める立場である。

日本政府は日欧EPAやTPPなどの多国間協定で中国に対する交渉力強化に努めており、これはオバマ時代に推進してきた政策上のレガシーとして評価に値するものだ。そして、多国間協定を軸として自由貿易を推進することは当時の時流に沿ったものだったと言える。

しかし、トランプ大統領が創り出している新しい交渉の流れに対して機敏に対応できているとは言えず、むしろ急激な状況変化を前にして一年以上も徒に恐怖に慄いているようにしか見えない。硬直化した官僚システムが推進する多国間協定以外の新しい発想の注入が必要な状態であるが、惰性の延長線上から抜け切れずに強面の取引先のオーナー企業の社長をビビりながら接待漬けにするような善後策しか生まれてきていない。

トランプの対中交渉を利用した通商戦略を実施すべきだ

中国共産党は日本に対する融和姿勢を示しているが、このような姿勢の変化はトランプ政権が強硬策に出ている間の一時的な対応に過ぎない。日本政府は米中の衝突の漁夫の利を得たかのように錯覚しているようだが、中国共産党は喉元過ぎれば熱さを忘れることは間違いなく、再び日本に対して傲岸不遜な態度に転換することは目に見えている。したがって、安倍政権は中国が表面上繰り返す「自由貿易を擁護する発言」の尻馬に乗るかのように、トランプ政権を自由貿易に対するリスクとして危険視するナンセンスな言動をやめるべきだ。

トランプ大統領ほどに中国に対して攻勢的な大統領はいない。特に日本も手を焼いている中国の貿易慣行・知財政策について米国の国力をフルに用いて是正圧力をかける貴重な存在とも言える。そのため、むしろ日本政府はトランプ大統領と歩調を合わせて対中交渉圧力を強化するべきだろう。そして、中国の不公正な貿易慣行や技術の強制移転政策等を叩き潰し、日本の知的財産・安全保障を守るためにトランプ政権とともに戦う姿勢にシフトするべきだ。

具体的には、7月のトランプ・ユンケル米欧首脳会談後の共同記者会見で中国の諸政策が不当であると批判を浴びたことも踏まえて、安倍政権は中国に知財政策是正を求める「日米欧による対中共通関税の導入」を求める方向に舵を切るべきだ。今、日本の目の前で起きているトランプによる貿易戦争という千載一遇のチャンスを逃せば、日本が中国に政策変更を迫るチャンスは二度と訪れることはないだろう。

現在、トランプ大統領が必要しているものは通商政策上の同盟者であり、貿易戦争をともに戦い抜くパートナーだろう。日本政府は、自由主義・民主主義の価値観を共通にする日米同盟を活用し、この貿易戦争の主導権を自らの手に取り戻すべきだ。レーガン時代の米ソ冷戦における軍拡競争のように、米中は知財・ハイテクにおける覇権戦争の真っ只中にある。日本が貿易戦争において重要な地位を占めることによって対日自動車関税は必然的に回避されるとともに、中国に対して強い交渉力を持つことができるようになる。



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10月10日渡瀬裕哉著『日本人が知らないトランプ再選のシナリオー奇妙な権力基盤を読み解く』発売告知


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2018年10月10日に拙著『日本人が知らないランプ再選のシナリオ―奇妙な権力基盤を読み解く』(産学社)が出版される運びとなった。トランプ当選から現在までの権力闘争と政策成果をデータとファクトで整理した上で、中間選挙前後の予測をまとめた内容となっている。書籍の校了自体は8月でほぼ完了しており、9月中旬現在までは国際情勢は本書で書いた通りの展開を見せている。

著者として、この本のウリに少し触れておくと、「誰もが当たり前の前提として処理していること」をもう一度見直すことを大切にした本である。トランプとは何者か、トランプ支持者とは、トランプは最初の一年でやったことは何か、そして貿易戦争の前提となるロジックとは・・・、など、誰もが何らかの形で答えを出していることに改めて向き合うことで、現在、そして未来への道筋が見えてくるのだ。

現代の時間が流れる速度は日々増しており、ドックイヤーどころか、マウスイヤーとして呼ばれるようになっている。次々と起きる出来事、そして情報のシャワーを浴びながら、辻褄合わせの処理を繰り返すばかりだ。したがって、物事の本質を掴むことが難しくなり、現在への理解と将来の予測に問題をきたすようになる。そのため、物事をバラバラの現象として捉えるのではなく、全体の構造の中で把握していくことが重要となってくる。

「トランプは予測不能」という評価は、この構造的に物事を把握する、という基本的な作業が蔑ろにされている証左だろう。個別の事象だけを追いかけていれば何でも予測不能なものになる。

筆者の場合は、金融機関の方々向けのレクが多いことから、第一線で切ったはったをしている人々に様々な角度から質問がぶつけられることになる。それらに対処する際に最も必要になる能力は「構造を理解する」力であり、大枠の中で物事を整理するくせをつけることだ。仮に事前の仮説に反証する事態が実際に発生した場合(ほとんどないが・・・)、それはパズルを合理的な形に組み直す条件が新たに生じたものとして構造認識を高度化していく作業として取り組むべきだろう。

本書のタイトルはトランプ再選のシナリオとなっているが、実際に再選できるシナリオは限られていると言えるだろう。そして、そのシナリオは現代の米国政治の構造を理解することがなければ決して見えてくることはない。本書では中間選挙の結果によって生じるシナリオを4パターンにまとめている。中間選挙の結果次第で現代の米国政治におけるパワーバランスの構造が変容し、その変容は確実に2020年大統領選挙に影響を与えることになるだろう。

今、米国政治、そしてトランプ政権で何が起きているのか、その全体像を捉えた上で理解したい人は是非手に取ってみてほしい。


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2018年02月07日

アイオワ州の地方公務員給与全公開を日本も導入すべき

アイオワ州実名入り地方公務員給与公開データベース

地方議会議員は「議員報酬及び費用弁償等に関する条例」によって幾らの月額報酬や期末手当等を受け取っているかは凡そ明らかになっています。これは税金から給与を受け取っている以上当然の情報公開と言えます。どの議員が幾らの金額を受け取っているかを納税者は知る権利があります。


一方、地方公務員は人事委員会勧告を踏まえて各地方自治体は給与改定を行って俸給表に従って給与が払われるものの、その実態は一般の納税者からは極めて分かりづらい状況です。そのため、各地方自治体の職員給与が、個人住民税総額と同じであったり、更には地方税収自体を上回っていたりする、実質上の人件費破綻を起こしている地方自治体の状況が長年放置された状況となっています。


たとえば、内閣府などで地方創生の成功事例と持て囃されている島根県海士町では、平成27年度決算カードを見る限り、地方税収は約2億、人件費が約5億円、一般会計歳出が約50億円であり、地方交付税や地方債が無ければ収支が全くバランスしない他人任せの財政状況となっています。筆者は地方交付税が地方固有の財源であるという詭弁は相手にしていないため、同町が身の丈に合わない自治体運営を実施していることは一目瞭然だと思います。


そして、海士町に限らず地方自治体が非現実な人件費を地方公務員に払い続けている状況は我が国に普遍的な現象であり、地方自治に関する基本的な倫理観が崩壊している証拠といっても過言ではありません。これらの悲惨な状況は納税者の地方自治体の財政運営に対するリアリティーの欠如から生まれており、そして地方公務員人件費に限って言えば公僕としての責任感の欠如そのものだと言えます。


一方、米国アイオワ州では地方公務員の年間給与が実名入りで全公開されています。つまり、公務員は公僕として働く限り、その給与は全て納税者の目にさらされていることになります。そのため、公務員給与が高い・安いは納税者にとって明らかであり、公務員側は財政状況に見合わない給与を受け取ることに対して自ら律するインセンティブが働くことになります。


最近、東京都が全ての公金支出について逐次公開する大規模な情報公開を実施しましたが、それであればアイオワ州のように公務員の実名での給与公開を行うことも「公金の支出」であることから検討するべきです。給与公開は恥ずかしいことや隠すべきことでもなく、公金で働くという名誉に伴うものであるから公開しても差し支えないと思います。


我が国の財政制度は完全に無責任の連鎖によって成り立っており、その根幹は税金の支出に関する分かりやすい情報公開が存在しないことにあります。まずは地方公務員の人件費の実名入り情報公開という極めてベーシックなところから始めることも一考に値するのではないでしょうか。

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トランプの黒幕 日本人が知らない共和党保守派の正体





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2018年01月23日

米国は一体いつ北朝鮮と戦争するのか?(笑)

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(The Korean Times引用)

米国と北朝鮮の戦争が日本国内で喧伝されて久しい状況となっています。しかし、ご案内の通り、実際には米国と北朝鮮の間の戦争は昨年中には発生しませんでしたし、年明けからは平昌五輪もあって両国の間は一時的に緊張が緩和しつつある状況となっています。


昨年から国内では北朝鮮との戦争を喧伝するほうが世間の耳目を引くため、多くの有識者とされる人々が北朝鮮有事を煽ってきました。「〇月開戦説」「クリスマス開戦」など、様々な開戦時期が宣伝されてきたものです。日本政府関係者も北朝鮮有事を煽ったほうが支持率向上に繋がるからなのか、それらと繋がりがある方々は関係者の話を真に受けて「〇月が怪しい、なぜなら・・・」という話をされることが多々あります。


筆者はヘッジファンドなどのアドバイザーを務めており、昨年中お客様から北朝鮮有事の可能性を質問される度に「全否定」してきました。たしかに、北朝鮮に対する緊張の度合いは高まっていますが、米国には開戦に至るまでのインセンティブは存在せず、東アジア地域で戦争を実行するだけの戦力が揃っていかなかったからです。


米軍の朝鮮半島周辺に常駐している空母数は横須賀港に寄港している1隻のみとなっています。イラク戦争当時に動員された空母数は6隻であり、イラクよりも軍事的リスクが高い北朝鮮との有事を想定した場合、米国は対イラク並みまたはそれ以上の戦力を投下する必要があります。したがって、最低でも3~4隻の空母は必要であり、または病院船も含めた戦闘態勢の準備が欠かせません。しかし、昨年はトランプの東アジア歴訪時以外にそれだけの戦力が十分な形で揃うことはありませんでした。


また、米国内では大枠としての北朝鮮への軍事行動への支持は高まりつつあるものの、米軍単独での軍事行使への支持は必ずしも高くありません。したがって、米国が実際に軍事行使を行う前提として周辺国との協力関係を構築することが重要となります。しかし、韓国の文大統領は親北朝鮮姿勢を鮮明としており、そして戦争の一歩手前の措置となる海上封鎖による臨検についても日本は現行の安保法制では協力できません。まして、中ロについては米国の意図通りの行動を行う可能性は極めて低いものと思われます。米国は徐々に歩を進めつつありますが、軍事行使には超えなくてならないハードルがまだまだ残っています。


米軍の戦力投射能力に話を戻すと、米国が軍事的正面を構えることができる地域は、現行ではおそらく世界で一地域のみであり、その上で東アジアよりも中東や南米のほうが米国にとっては緊急度が高い地域となっています。特に一旦は判断が見送られた形となっていますが、イランとの核合意の見直しが5月以降に本格化した場合、彼らの外交・安全保障上の関心は中東地域に集中し、東アジア地域は後手に回ることは明らかです。したがって、平昌五輪明けの外交・安全保障上の焦点が北朝鮮に集中するかどうかも現段階では断言できません。


米国の外交・安全保障戦略は世界戦略であるため、日本人のように日米関係、米朝関係、米中関係のように二か国間関係でモノを考えることはほぼありません。全世界を相手にしている米国は、地球全体での各地域のバランスを見ながら、その地域内での勢力バランスに配慮し、その上で各国での対応を決めるという思考プロセスに基づいて対応を決定します。


したがって、米朝関係は、中東・南米・東欧・その他の地域も含めた全体戦略の一部に過ぎず、米国の対北朝鮮に関する発言や日本政府に対する発言のみを切り取って物事を理解する従来の日本人の感覚では彼らの思考枠組みについて行くことは困難です。米朝関係は世界全体の外交・安全保障の全体感に基づいて決定されるものであり、独立した変数として決定されるものではないのです。


少なくとも昨年「〇月が危ない」という話をしていた方々は「米国の思考枠組みについていけていないか」、または「北朝鮮有事を商売にしている」に過ぎず、現実にシビアな判断が求められるヘッジファンドなどのアドバイザーとしては通用しないレベルであることは明らかでしょう。

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2018年01月22日

政治家の「家業化」を禁止するTerm Limits(任期制限)

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(Term Limitsに署名した候補者署名)

最近の首長選挙では多選自粛条例や多選否定の公約を掲げながら平然とそれらを破って出馬する事例が存在しています。米国において多選は腐敗の温床と考えられており、多選を重ねる首長・議員を落選させるべく「Term Limits」(任期制限)をさせる活動が広く普及しています。


どのような人間であったとしても「権力は必ず腐敗する」という原則から逃れることは困難です。人間の通常の心理として長期政権の長に対しては、誰もが首を垂れるのは必然的なことと言えるでしょう。そして、権力者の指示に意見する人がいなくなるだけでなく、様々な忖度が自然と行われていくことになります。その結果として、政府が肥大化していくことになり、人々の監視が行き届く小さな政府から腐敗と隠ぺいが伴う大きな政府に変質していくのです。したがって、多選は民主主義を国民の手から手放す結果を実質的に生み出すことに繋がります。


日本の多くの多選自粛違反の「言うだけ番長」を生み出してしまう理由は、「首長や議員が自ら多選自粛を宣言するだけ」であり、「有権者が自ら候補者に対して課した約束」ではないからです。


米国には「The Term Limits(任期制限運動)」というものが普及しており、国民による政治家の多選自粛を求める運動が展開されています。地元に利益誘導を行って自らの富を蓄積する「政治屋」を排除するため、予め任期制限を自ら約束する候補者を応援するための署名運動です。政治家の任期を、下院3期(6年)、上院2期(12年)を基準とし、それ以上を多選と看做すという内容です。そして、州レベルでも同様の活動が実行されています。


議員たちは自らの選挙区に多選禁止を求める有権者がどの程度存在しているのかを知ることができるため、自らの政治行動に関する強烈なプレッシャーを感じることになります。そのため、自らTerm Limitsの趣旨に賛同して署名を公表する、更には任期制限を憲法に盛り込むために議員連盟を発足させる人々も存在しています。普通は苦労して権力を得た議員がこのような活動に積極的に賛同することはないため、主に利益誘導政治に反対する共和党保守派の小さな政府を求める議員が中心となって活動しています。


国会議員の家業化は日本では常態化していますが、それ以上に地方の首長・議会の多選状況は深刻なものとなっています。国会でも地方議会でも期数を重ねた人々、または親から地盤を引き継いだ人々が権力確立または容易に権力を手にしています。もしかしたら、当該選挙区の多選候補者の割合は政治腐敗の指数として見ることも妥当かもしれません。来年は統一地方選挙ですが、日本でも有権者が自ら政治を変えるための運動が起きてくることに期待します。

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2018年01月21日

トランプ大統領・エルサレム首都認定の3つの実態

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(CNNから引用)

マイク・ペンス副大統領が今週から中東歴訪を開始しています。昨年末のトランプ大統領によるエルサレムのイスラエル首都認定と米国大使館の移転後初の中東歴訪となっています。

エルサレム首都認定の騒動は昨年末から現在に至るまでメディアを賑わせる形となっています。しかし、実際には同行為は米国内の政局や中東情勢に決定的な影響を与えるものではありません。

第一に、米国内においては連邦議会議員がトランプ大統領の決定を歓迎しています。元々エルサレム首都認定と米国大使館の移転はクリントン大統領時代に1995年に連邦議会が通過させた法案を根拠としています。そして、それ以降クリントン・ブッシュ・オバマの3代の大統領は同法案の半年間の執行を延期する権限を使って決定を先送りしてきました。トランプ大統領も2017年6月に一度見送りを決定しています。しかし、その際、連邦議会上院で<a href="https://www.congress.gov/bill/115th-congress/senate-resolution/176?q=%7B%22search%22%3A%5B%22senate+resolution+jerusalem+50%22%5D%7D&amp;r=2">、A resolution commemorating the 50th anniversary of the reunification of Jerusalem</a>という決議がなされており、共和党・民主党も含めた全会一致(90対0)で、トランプ大統領に首都認定と大使館移転を行うように求めています。つまり、米国政界は12月のトランプ大統領の決定を促し、それらを支持していることになります。

第二に、現在、中東地域におけるパレスチナ問題は最も大きな政治問題ではなくなっています。近年はイスラム国の台頭から壊滅への急転、そしてサウジアラビアとイランの対立が深刻化しており、パレスチナ問題は中東の緊急の課題とは言えなくなっています。特に中東におけるスンニ派諸国の盟主を自称するサウジアラビアは、イランとの対決姿勢を強めており、敵の敵は味方という状況で反イランのイスラエルとの無用の対立を避けるようになっています。したがって、トランプ大統領はサウジアラビアの中東版NATO構想を支持しており、同国の政情不安な情勢下でもいち早く現政権の支持を打ち出しています。それらの前にとっては首都認定及び大使館移転は些事と言えそうです。

第三に、トランプ大統領が実際に本格的な大使館の移転を行う時期は相当に先送りされるということです。トランプ大統領は12月の発言後に再び大使館の移転を先送りする指示を出しました。これは名目上は大使館移転のための準備のためとなっていますが、本格的な大使館の移転には数年の月日を要する可能性が高い状況となっています。その間は意思決定が事実上保留された状況となっており、外交上・安全保障上の変化及び交渉の進展によって幾らでも意思決定の変更の余地が残されています。

つまり、トランプ大統領の発言は米国内のユダヤ社会、そしてキリスト教保守派に対する指示を獲得するための象徴的な行為であり、そして外交安全保障上も状況を冷静に見据えたギリギリの中で意思決定であると推量されます。

トランプ大統領は昨年8月のシャーロッツビルでの白人至上主義者団体と極左アンティファなどとの衝突時に、白人至上主義団体に反ユダヤ団体が混ざっているにも関わらず喧嘩両成敗のような発言を行った結果、ユダヤ社会からの猛反発を受けて政権基盤が危うくなった経緯があります。その際、ユダヤと距離が遠いバノンが更迭されるとともに、イスラエルに対する大統領の特使であったアイカーン氏も辞職しました。そして、ユダヤ系が影響力を持つ経済関連の大統領の諮問会議などが解体されるとともに、同じユダヤ系のコーン国家経済会議議長、ムニューチン財務長官にも辞職圧力が強まりました。これらの政権運営にとって致命的な失点を取り戻すためのエルサレム首都認定と米国大使館の移転の意思決定であることは明白です。

日本人はトランプ大統領を取り巻く状況、そしてその意思決定の内容について理解を深めることが必要です。

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yuyawatase at 21:00|PermalinkComments(0)

やっぱり政府閉鎖、その元凶は誰にあるのか?

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(CNN)

保守強硬派とされる共和党保守派が下院で妥協したことにより、連邦下院で暫定予算が通過した状況となっています。ただし、共和党が上院での暫定予算案に対する議事妨害を乗り越えるためには100票のうち60票が必要となります。そのため、共和党は民主党側から最低9人、共和党から3名の造反が予測される現状では民主党から12名の造反票を必要としています。

今回の暫定予算は国防費を除いた歳出削減を求める共和党保守派にとっては非常に屈辱的な内容であり、一連の交渉過程の中で民主党側が求める裁量的経費の大幅増加や児童医療保険プログラムの延長が盛り込まれてきました。その上で、共和党側は論争の的となっているドリーマーズとは切り離した交渉を行うことで政府閉鎖を回避しようと努力しています。3月第1週にドリーマーズへの就労許可が切れるために何らかの対処が必要とされており、予算とドリーマーズを結び付けた対応は事態を深刻化させるだけだからです。

しかし、最近の世論調査では民主党員はDACA(ドリーマーズに対する特例措置)が政府閉鎖回避よりも価値があると考えている人が多く、共和党員は政府閉鎖回避がDACAよりも重要と考えている人が多い状況です。共和党側のほうが政府機関閉鎖を回避するモチベーションが高く、民主党側はドリーマーズへの対応がなければ政府閉鎖も辞さない態度をとっています。

政府閉鎖が行われた場合、米国経済に一時的な影響があるものの、トランプ減税の影響も含めたプラス傾向が継続することで好景気を維持されることが想定されています。そのため、今回の政府閉鎖は中間選挙に向けた政治的な印象操作を狙って安全に実行することができる特殊なシチュエーションが生まれています。

具体的には米国主要メディアによって「実際には民主党による『何でも反対』によって政府閉鎖に陥ったとしても、その責任はトランプ大統領と共和党にある」という印象操作が実行されることになるでしょう。それらのメディアはリベラル派に著しく偏っており、民主党議員がトランプ発言を引用して必要以上に騒ぎ立てたことなども含めて、既に政府閉鎖に向けた世論形成の地ならしが始まっているとみなすべきです。(The Urban Folks読者には政府閉鎖が起きた場合の米国報道とそれを丸写した日本メディアの予定調和ぶりを生温かく見守ってほしいと思います。)

昨年の債務上限の引き上げ交渉の時のように、トランプ大統領には危機的状況下に陥る中で民主党側と直接交渉する可能性が残されていました。大統領が自ら大幅に譲歩した場合、民主党が申し出を袖にすることは国民からの同党の印象が悪化する可能性があるため、同党議員らは徹底した大統領へのネガティブキャンペーンを実施して距離を取っています。そのため、ほぼDACAに関する合意に至ろうとした会議でのトランプ大統領の非公式発言が「問題を解決することよりも問題を深刻化することを望んだ民主党議員」によってクローズアップされました。

米国民主党側はトランプ政権下での好調な経済状況を良いことに、政府閉鎖による社会的混乱をかえりみることなく政局上の危険なゲームを楽しんでいます。米国政界関係者の全ての言動は今年に予定されている「中間選挙のため」であり、米国で起きる政治的な出来事は選挙を理解しなくては読み解くことはできません。

政府閉鎖は東アジアや中東情勢における米国の活動にも支障が生じるために同盟国にとっても極めて迷惑な行為であり、米国民主党が良心をもって上院での暫定予算を通過させることに協力することを期待します。

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yuyawatase at 18:05|PermalinkComments(0)

2018年01月16日

トランプ大統領は本当に「難民」を排除しているのか?

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The National Reviewより引用>

年明けからの「Shithole」発言によって、すっかり人種差別主義者としてのレッテルを貼られてしまったトランプ大統領ですが、一般のイメージと違ってトランプ大統領は難民の受け入れを相当する行う計画を用意しています。


トランプ大統領が設定した難民受け入れ上限数を4.5万人に設定しています。この数字はオバマ大統領の2016年受け入れ上限数である11万人と比べて著しく減少したものとして批判されました。


たしかに、トランプ大統領が新たに設定した2018年の受け入れ上限数は1980年以降で最も低い数字となっています。しかし、実際にはジョージ・W・ブッシュ及びオバマ元大統領の2015年までの受入れ許可数の平均は約5万人程度であり、受け入れ上限数が必ずしも実際の受け入れ許可数に完全にリンクしているわけではありません。近年の難民受け入れ数の増加はオバマ政権の無責任な中東政策によるイスラム国の勃興などによる混乱が原因であり、2017年にイスラム国問題が終息したので受け入れ上限数や許可数が減少することも妥当だと考えることもできます。


一方、2017年にはトランプ大統領が不法移民に対して激しく口先介入を行ったことも含めて不法移民の取り締まり強化の動きが始まり、不法移民の流入数自体も減少しています。その結果として不法入国者が前年比25%減少して1971年以来最低の水準となった影響を受けて、トランプ政権下で強制送還された人数も必然的に前年6%減となり、オバマ政権時代に最も低かった強制送還数を下回りました。そもそも不法入国者自体の減少傾向は続いていたものの、これはトランプ政権の無形の不法移民対策の成果と言えます。


つまり、トランプ大統領がオバマ大統領によってザルになった難民政策、管理不能になっていた不法移民対策の現状にストップをかけた形となっています。そのため、トランプ政権下では、受け入れる者は受け入れ、取り締まる者は取り締まる、という極めて一般的な国境管理が厳格化された状況となっています。


また、オバマ大統領は不法移民の子ども(ドリーマーズ)に対する特例措置を実施しましたが、それらは必ずしも法律化されたものではなく法的状態が不安定なままとなっています。トランプ大統領は連邦議会にドリーマーズへの対処を法律化して正規の法による執行プロセスにのせるように求めています。トランプ大統領は当たり前のことを当たり前に行おうとしているに過ぎません。


リベラルなメディアの主張を真に受けてトランプ大統領をイメージで批判するのではなく、実際に大統領職としてどのような行政対応を行っているのかを見極めていくべきでしょう。

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yuyawatase at 20:27|PermalinkComments(0)