2016年07月27日
増田寛也氏が都知事になって改革できそうなことを考えた
増田寛也氏の政治姿勢を批判してきたが、良いところも考えてみたいと思う
増田寛也氏の岩手県知事時代、そして総務大臣時代の実績を散々批判してきましたが、今回は増田寛也氏が東京都知事になった場合に期待できそうなことについて考えていきます。
増田氏は改革派知事でならした人物であり、彼の全盛期に全国的に流行った改革手法はNPMと呼ばれる行政経営の手法です。その代表的な方法は事務事業評価という役所の最小単位の事業を個別に改革改善していくための政策の見直し活動です。
増田寛也都知事に期待できることは「事務事業評価の全面公表」の実施
実は東京都庁は13兆円の予算規模のために図体があまりにデカすぎることから、事務事業評価及びその評価結果の公開がまともに行われていません。
そのため、東京都の情報公開結果を見たとしても、東京都庁にとって都合が良い計画情報などが掲載されているばかりで、その具体的な事業の執行結果について東京都民が手軽に知る方法はありません。
岩手県庁は数年前までのデータではありますが、インターネット上で政策評価(事務事業評価)を見ることができるため、評価結果については若干疑問があるものの、県民から見た場合に非常に分かりやすい情報公開がなされています。
これらの政策評価情報のネット上での公開度は岩手県が東京都よりも優れていることであり、増田氏が都知事になった場合に地味に改善されそうな気がしています。
改革派知事として現場のムダ取りを実現する手法の第一歩を実現できるかも
増田氏はテレビ番組でムダ取りをしていくと言明していましたが、無駄取りの第一歩は事務事業評価の徹底・公開です。少なくとも1年目は問題がある事業を炙り出すことについて非常に効果があります。
仮に増田都政に期待するとしたら、唯一のこのことだけはしっかりやってほしいものだと思います。おそらく増田都政は既得権でガチガチになることが目に見えており、大型公共事業の見直しなどの大味なことはできないんじゃないかと想像されます。
しかし、同時に教科書的なセオリー通りの改革に着手されることも期待されるため、現場の細々とした事業の見直しは地道にできそうなので、上記の事務事業評価が入るならば個別の小規模な事業については東京都民からの自浄作用が働くようになるものと思います。
他の点については増田氏の良さは筆者には分からないのですが、非常に地味で意味がある改革として、増田都政が実現する可能性があるなら、事務事業評価の徹底・公開だけはやってほしいと思っています。
本記事の内容は所属機関とは関係なく渡瀬個人の見識に基づくものです。取材依頼や講演依頼などはyuya.watase02@gmail.comまでお願いします。
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