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2016年07月24日

小池百合子氏一歩リード、彼女の東京都政は信用できるか?

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(小池百合子氏とともに遊説する「かがやけTokyo」おときた駿都議会議員)

小池百合子氏は信用に足る人物なのか?という都民の声が存在していることも事実

小池百合子氏は「機を見るに敏」という言葉が相応しい政治家としての嗅覚で生き残ってきたタイプの人物です。その才覚を生かしてクールビズなどの社会改革をメディアを通じて実現した実績もあり、世の中の流れを掴むセンスが優れた政治家であると言えるでしょう。

一方、日本新党⇒新進党⇒自由党⇒保守党⇒保守クラブ⇒自由民主党、という政党遍歴から、約束された都政改革、つまり伏魔殿に潜む闇の退治が実現されるか?ということについて東京都民が疑問を持っていることも事実でしょう。

たしかに、小池氏の政党遍歴を見る限り、小池氏の都民との約束が守ること、への信憑性がどこまであるかということについて、筆者も含めて小池氏単体ではイマイチ心配な部分もあると思います。

そこで、今回の記事では、東京都知事選挙では、無党派=小池、自公日=増田、共産・民進・社民・生活=鳥越、という構図だけでは語りえない地方選挙特有の構図について触れていきます。

小池百合子氏を応援する「謎の勢力・かがやけTokyo」とは一体何か?

小池百合子氏は実は政党からの支持を全く受けていないわけではありません。小池氏は「自由を守る会」という東京都の地域政党からの支援(推薦・公認は無し)を受けている状況です。

普段、国政選挙にしか関心が無い人々にとって、地域政党の存在自体がそもそも馴染みがないかもしれません。同党は自立した国民と自治体議員のゆるやかな連帯に基盤を置いて地域主権型の運営されているローカルな組織です。

自由を守る会の代表は都議会会派「かがやけtokyo」の上田令子氏が代表を務めています。かがやけTokyoは「『開かれた都政』『徹底した規制改革』『豊かさの実感できる生活環境』の実現を目指し、国や官僚ではなく、地域が主役となった政治改革をここ東京都から進めていきます。」という都政に特化した都議会議員の政策集団と言い換えることもできます。

現在、かがやけTokyoに所属している議員は、上田令子、両角譲、おときた駿氏の3名ながら、都政に関する情報発信という意味では他会派よりも群を抜いた存在感を示しています。特におときた駿氏はブロガー議員として日本で最もネット上の発信力を持つ地方議員です。

今回の舛添辞任は「かがやけTokyo」に所属している「おときた駿」都議会議員が議場で舛添知事の豪華出張について追及したことがきっかけとなり、舛添知事の様々な問題が表面化した経緯があります。

小池百合子氏が都民との約束を守れるかは「かがやけTokyo」の活躍次第?

今回はかがやけTokyoは小池百合子氏を支持する姿勢を見せており、小池百合子氏が同会派の方針を踏まえた活動を行うのであれば、従来よりも開かれた都政運営が行われることに期待感が持てます。

ただし、都議会の圧倒的多数は自公民所属議員であって、かがやけTokyoからの支援を受けたところで、議会運営を行っていけるわけではありません。したがって、冒頭解散を標榜する小池氏でも実際の都政運営については自公民との間で何らかの妥協を行う必要が生じていくものと思われます。

その際、少数会派ではあるものの、かがやけTokyoが東京都民に対して適切な情報配信を実施することによって、仮に小池氏が都民の約束と誤った方向に動いた場合に「鈴の機能」を果たすことが期待されます。

そして、鈴が鳴るべき時に鈴が鳴らなければ小池氏が約束する都政改革は失敗することになるでしょう。かがやけTokyoが自分たちが支援した小池氏に対して彼女が誤っているときに牙を剥けられるだけの度胸がある集団か、ということが問われるわけです。

今回の選挙に際して、小池氏自身の政党遍歴から信用力に対する疑問については筆者も同感です。そのため、彼女を支援する「かがやけTokyo」の舛添都政を追い詰めた調査能力・政治手腕・政治姿勢についてどの程度信用するのか?ということと併せて検討するべきでしょう。

小池氏が現在の報道各社の世論調査の通り当選した場合、少数会派のかがやけTokyoの都議会議員の活動が都政の命運を左右するという興味深い状況が生まれることになります。

小池氏の経歴もかがやけTokyoという少数会派も信用できないよーという意見も当然です。筆者もこの組み合わせがどうなるか、ということについて東京都民にオススメできるか微妙なところです。

東京都知事選挙という地方自治体の首長選挙ならではの状況、その良し悪しを判断するのは東京都民の判断ということになるでしょう。

ギャル男でもわかる政治の話
おときた駿
ディスカヴァー・トゥエンティワン
2016-06-16


地域政党
村山 祥栄
光村推古書院
2012-12






本記事の内容は所属機関とは関係なく渡瀬個人の見識に基づくものです。取材依頼や講演依頼などはyuya.watase02@gmail.comまでお願いします。
 
*一部指摘を受けまして地域政党「自由を守る会」と東京都議会会派「かがやけTokyo」が支援しているということです。(代表者は一緒)記事修正させて頂きました。 

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yuyawatase at 21:40│Comments(0)国内政治 | 社会問題

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