2016年06月11日

全米支持率でヒラリー有利でも「トランプが勝つ」理由

Donald_Trump_by_Gage_Skidmore

FOX世論調査でクリントン有利、反トランプの主要メディアは大はしゃぎ

6月10日、FOXニュースが発表した全米支持率調査でヒラリーがトランプ氏の支持率で上回りました。保守系メディアであるFOXニュースの調査でのトランプ氏の敗北について米国の主要メディアは同氏の勢いが落ちてきていると指摘しています。

この結果はヒラリー・クリントンが民主党の指名を獲得したことを受けた情勢の変化として受け止められた向きもあると思います。しかし、筆者はヒラリーが全米支持率でトランプ氏を上回っても、トランプ氏の勝利は揺るがないものと確信しています。

全米支持率が大統領選挙の勝敗に直結しない理由

米国大統領選挙の勝敗は全米総得票数ではなく米国各州での得票の勝敗によって決定します。全米支持率では大まかな選挙の情勢を知ることができても、大統領選挙の勝敗に関する分析のための情報としての価値を過大評価するべきではありません。

大統領選挙の勝敗を分析する重要な情報は「接戦州」における支持率の状況です。接戦州とは大統領選挙の度に共和党と民主党の間で勝者が変わる、大統領選挙の結果を左右する州のことです。

たとえば、近年、フロリダ州は大統領選挙に与える影響も大きく、同州の勝敗が大統領選挙の勝敗に直結する重要州として良く知られています。一方、テキサス州は共和党、カリフォルニア州は民主党が勝利することは選挙前から分かっているため、その重要性は低いということが言えます。

フロリダ州はトランプ優勢の調査結果、その他の接戦州もトランプ・ヒラリー拮抗

6月7日にPPP(Pubic Policy Polling)から発表されたフロリダ州の世論調査結果では、トランプ45、ヒラリー44でトランプがヒラリーの支持率を微妙に上回っています。

その他の直近の調査でも影響が大きいペンシルバニア州では両者互角、ノースカロライナ州・オハイオ州はトランプ優勢、ミシガン州・ニューハンプシャー州ではヒラリー僅か優勢など、両者は接戦州では激しいデッドヒートを演じています。

トランプ氏の選挙参謀であるマナフォート氏はメディアへのインタビューの中で、トランプ陣営の選挙戦略は接戦州における勝利に重点が切り替わっていることと述べています。

トランプ陣営は全米支持率を捨てて、ヒラリーを確実に差し切るための戦略にシフトしていたのです。したがって、冒頭に触れた全米支持率調査の結果は参考情報ではあるものの、大統領選挙の現在の趨勢を分析するにあたって大きな意味はないということになるでしょう。

必要最小限の努力で勝つ「トランプ流」の大統領選挙の本領発揮

トランプ陣営は共和党内の予備選挙も莫大な選挙費用と運動員を動員する他陣営に対し、必要最小限の選挙リソースを投入することによって勝利を掴みました。

トランプ陣営の選挙スタイルは大統領選挙本選のヒラリー対策でも同様の戦略を採用しているように思われます。彼らは共和党議員らとの政治的妥協が成立した今、レッドステーツ(共和党勝利が確実)での勝利が確定しており、ブルーステーツ(民主党勝利が確実)を捨てて接戦州に全力を注いでいるのです。

ポリティカルコレクトネス(政治的正しさ)を遵守する言動や民主党の利害関係者に縛られているヒラリーには、トランプ氏ほどの大胆な戦略を採用することは困難であり、トランプ陣営は勝敗を実質的に左右する戦いを有利進めることが出来るでしょう。





 

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yuyawatase at 15:37│Comments(0)米国政治 

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