東京ばかりが遅れていく。東京の企業は東京のこと考えてますか?10月10日渡瀬裕哉著『日本人が知らないトランプ再選のシナリオー奇妙な権力基盤を読み解く』発売告知

2018年02月10日

東京23区大学定員抑制に思う。何故、若者が東京に出ていくのか?


東京23区への大学定員抑制を10年間続けることで若者の東京流入を抑制するという極めて愚かな法案が閣議決定されました。法案には地方大学及び産業振興のための交付金も盛り込まれていますが、毛沢東ばりの現代版・下放政策として自民党の歴史的愚策として名を残すことになることでしょう。


地方の根本的な問題は、県庁・市役所・寡占化された企業による「風通しの悪い疑似封建制」に嫌気を指した若者が流出しているに過ぎません。自分の未来が生まれによってほぼ決定している場所から前途有望な若者が出ていくだけです。今回の定員抑制のように「領民が支配地域の外に出ることを防止するために関所を作ってしまえ」と言わんばかりのボス猿の田舎政治の発想には呆れるばかりです。


東京は日本各地からの人々が集まります。地元ではボス扱いされている役所・企業も東京に出てきてしまえば全体の中の1つでしかなく、地方と違って一握りの人々が東京を支配することはできません。若者は東京の自由で開かれた気風に惹かれて上京し、そこで個人の努力に応じたそれなりの機会を得ることができます。


したがって、18歳以下の人口が減少する日本社会においてはそもそも東京への進学意欲が減少するわけがなく、大学定員を抑制したところで東京への人口流入が止まることはないでしょう。

一方、最近では東京の大学も東京出身者の比率が高まりつつあり、東京の多様性・自由闊達な空気が退行する可能性が出てきたように感じます。


東京は域外からもっと人材を受け入れるべきですが、その送り出し元が日本の地方である必要性はありません。東京に存在している私立大学はピンキリであり、どうしようもない下位大学はそもそも必要なく、同様にそれらの大学の学生を地方から受け入れなくても問題ありません。


むしろ、大学定員抑制の例外とされている、海外大学の積極的な誘致及び留学生を獲得し、既存の東京の大学と積極的に競争させることで大学教育の質の向上を図ることが重要です。東京は日本最大のグローバル都市として、地方を相手にするのではなく、あくまでも世界と向き合っていくべきです。日本の中での序列はコップの中での小さな話であり、世界に開かれた競争を促進することで教育の質の改善を行うことが望まれます。


また、意欲がある人材は地方で大学を出た後に東京に出てくるので、東京側はそれらの人々のための専門職大学院の質を高める努力をしたほうが良いでしょう。地方に対して学部レベルでの争いではなく大学院レベルで決定的な差異が生まれるように高等教育の差別化を図るべきです。


「自分たちの領土から領民を逃さない」ための政策を臆面もなく実行するボス猿政治に支配された地方に未来はありません。腐りきった風通しの悪い政治・社会・経済構造が若者の流出を生み出していることは明らかです。


東京は従来までの日本全国から人が集まる風通しの良さに加えて、世界から人が集まる風通しの良さを手にし、地方の発想とは全く別次元の進化を遂げる方向に舵を切るべきです。その結果として、東京の自由な空気は若者を惹きつけ続けることでしょう。



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