2016年02月26日
共和党ネバダ州党員集会結果が示す意味
トランプ氏が代議員数50%を確保する可能性が見えてきた
筆者はトランプ氏の圧倒的優勢とマルコ・ルビオ氏の台頭を昨年から推しており、最終的には共和党予備選挙はトランプ・ルビオ氏の対決になると予想してきました。
結果はアイオワ・ニューハンプシャ―・サウスカロライナ・ネバダの各予備選挙・党員集会を経て、筆者が予想した通りの展開となりつつあります。ブッシュが勝つとか、トランプは消えるとか、様々な妄想を長期間に渡って垂れ流してきたメディア・有識者の心境は如何にといったところです。
その上で、スーパーチューズデー直前のネバダ州党員集会の結果について追加で考察を加えていきたいと思います。この党員集会の結果は筆者の予想である、トランプ氏は予備選挙1位だけれども代議員50%確保は厳しい。という予想の反証となる可能性がある注目すべき結果となったからです。
ネバダ党員集会、トランプ氏が党員集会でも勝てることが明らかに
<ネバダ州党員集会最終結果>
Donald Trump: 45.9%
Marco Rubio: 23.9%
Ted Cruz: 21.4%
Ben Carson: 4.8%
John Kasich: 3.6%
ネバダ州の共和党党員集会は上記の最終結果となりました。
注目すべきはトランプ氏が直前のCNN世論調査通りの得票を手に入れた点にあるでしょう。党員集会は陣営の運動力の差は直接的に得票に影響を与える投票形態であり、十分な運動員を持つクルーズ・ルビオ両氏よりもトランプ氏が苦手とする選挙制度です。
しかし、今回トランプ氏が世論調査通りの数字を確保したことは選挙戦略上の弱点を克服しつつあるか、それを上回る支持を得つつあることを示しており、今後予定されている予備選挙・党員集会でも圧勝する可能性を示唆しています。
筆者はトランプ氏について強いと様々な場所で主張して国会議員や有識者の皆さんに訝しがられてきましたが、その筆者から見てもネバダ州党員集会におけるトランプ氏の強さは特筆に値するものだったと思います。
2位争いとしては直前の世論調査ではクルーズ氏がルビオ氏を上回っている結果もあり、党員集会直前に上院議員のエンドースメントを取り付けたルビオ陣営の戦略が光った形となっています。
トランプ氏をエンドースする最初の一人が現れた状況に・・・
筆者が個人的に注目しているポイントは、ネバダ州以前ではゼロであった米国共和党政界からのトランプ氏へのエンドースメントを行う人物が現れた点です。
具体的には、Duncan D. Hunter氏(カリフォルニア)とChris Collins氏(ニューヨーク)の下院議員2名です。もちろん、トランプ氏はマルコルビオ氏とはお話にならないくらいエンドースメント量で引きなされた状況ではありますが、最初の1名が現れたことのインパクトは非常に大きいものと思います。
現在は下院議員が僅か2名という状況ではありますが、上院議員や知事がエンドースメントすることがあれば一気にトランプ氏へのエンドースメントが増加する可能性もゼロではありません。
スーパーチューズデーでネバダ州と同じ結果が出せるならトランプ氏の圧勝確定
トランプ氏の予備選挙1位は手堅い状況となってきていますが、ルビオ・クルーズ両氏との三国志状態に突入しているため、共和党の指名を受けるために必要な過半数の代議員からの支持を獲得することは容易ではありません。
しかし、仮にトランプ氏がネバダ州で示した支持過半数に迫る強さを発揮しつつ、テキサス州でクルーズ氏を破り、他の諸州でも1位また2位ということになれば共和党からの指名はほぼ確定するものと想定されます。2月26日現在、テキサス、アーカンソー、ミネソタなどの一部の州を除き、トランプ氏が各州でリードしている状態です。
共和党予備選挙は序盤戦を終えて、中盤戦の山場を迎えつつあります。今後もますます目が離せない展開となってきています。
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yuyawatase at 11:23│Comments(0)│米国政治
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