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2015年11月27日

大人の教科書(8)資本主義は貧乏な人のためにある

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自由市場や資本主義という言葉を聞いた時に、私たちが同時に耳にする言葉は「格差」「貧困」などの言葉です。長い間、机上の空論の世界では、自由市場・資本主義は不平等を増大させ、富裕層が貧困層を搾取するという神話が拡がってきました。しかし、本当にそうでしょうか。

富裕層にとって自由市場・資本主義は必要な制度ではない

現実は資本主義が繁栄を達成し、それに反対した社会主義・共産主義が貧困をもたらしました。私たちは現実の社会について学びを深める必要があります。
 
まず最初に私たちが知るべき衝撃的な真実は「真の富裕層は資本主義を必要としていない」ということです。従来まで資本主義は富裕層のためにあると信じ込まされてきた人は驚くかもしれません。しかし、少し考えれば、これが当たり前のことだと気が付きます。

人類社会では資本主義が始まる前から、王侯・貴族が当時の超富裕層として存在してきました。彼らは資本主義など無くても「政府の権力・暴力」を使って幾らでも贅沢な暮らしができました。彼らは自分自身が贅沢な暮らしを継続するために自由市場・資本主義を求める必要があったでしょうか?

現在でも独裁国のトップは政府の力を使って、彼が支配する貧困に喘ぐ庶民には到底不可能な暮らしを行っています。彼らが豊かな暮らしを行うためには、搾取対象である庶民から絞り上げれば良いだけであり、同時に庶民が抵抗力を持たないように生活環境が向上しないようにすることが重要です。

むしろ、昔ながらの伝統的な富裕層にとって、自由市場・資本主義は普及してもらっては困るものであり、どちらも存在しない方が安心して独裁制を敷くことが可能です。

貧しい人に便益をもたらした自由市場・資本主義のシステム

独裁者はスーパーやコンビニに行く必要もなければ居酒屋チェーンに行くこともありません。それらは全て庶民が暮らしの中で望んで創られたものだからです。現在、先進国においては貧しいとされる人でもコンビニエンスストアで買い物を行うことは可能であり、貧困層とされる人でも平気で携帯ゲームで遊んでいます。

このようなサービスを自由市場・資本主義が無い社会では富裕層以外の人が受けることはできません。

工業技術や機械技術の発展がもたらした恩恵は、富裕層にとっては相対的に意味がないことであり、自由市場・資本主義が整備したあらゆるインフラ・サービスは貧しい人・一般の人が受ける恩恵のほうがメリットが大きいのです。ちなみに、現在でも富裕層にとってはスーパーやコンビニなどは必要不可欠なものではありません。

社会に存在しているインフラ・サービスの大半を誰が利用して消費しているのかを見れば、それらのサービスが誰のためであるかは明らかだと思います。このような当たり前の事実を無視した議論は意味がありません。

世界で一番貧しい人はどこに行けば沢山見つけることができるのか

私たちが世界で一番貧しい人の集団を見つけたいのであれば、資本主義が機能していない国を訪ねてみれば良いだけのことです。その社会では私たちの社会では機会によって代替されているあらゆる重労働がいまだに人間の手で行われていることが発見できるはずです。

また、現代の社会主義・独裁主義国である北朝鮮の姿を見れば明らかであり、自由市場・資本主義が誰にとって恩恵があるものかということは一目瞭然です。

かつて世界は独裁者が支配する空間ばかりでしたが、独裁者同士が対立した結果として、相手よりも豊かな国力を備える必要がありました。そこで、導入された仕組みが自由市場・資本主義であり、それによって多くの人々が経済活動の恩恵を受けたのです。

私たちは現在を都合よく切り取って見せる似非有識者たちの言説ではなく、人類が歩んできた確かな歴史にもっと自信を持つべきです。

選択の自由[新装版]―自立社会への挑戦
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2012-06-26

 

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yuyawatase at 12:00│Comments(0)大人の教科書 

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