2015年11月14日

テロに対する価値観の戦いは国内の裏切り者に注意するべき!

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フランスで大規模テロ事件が発生しました。自由を愛するフランス人民とともに、私も拙い意見表明ではあるもののともに戦っていきたいと思います。

テロによって破壊されるものは何か

もちろん、フランスのテロでは多くの人が亡くなる痛ましい事件となっていることは確かですが、テロが壊すものは物理的な領域だけでなく、精神的な領域に属する価値観が極めて大きいと考えています。

テロは生命・財産・表現の自由という近代的な自由の思想に対する攻撃であり、今回のフランスのテロ事件以前から数世紀かけて行われている価値観を巡る長い戦争の一形態に過ぎません。

テロが狙うものは、そのような自由の価値観そのものであり、それらを破壊したときにテロが真の意味で成功したと言えるでしょう。テロの狙いは自由社会の政治体制の変更にこそあります。

テロに対する警戒体制が強化されていくことの意味

このような事件が起きてしまった以上、フランス国内、そして欧州の中での警戒体制は強化されていくことになると思います。これらの現象は一時的には仕方がない部分があることを認めざるを得ません。

しかし、そのような個人の自由を侵害する政府の行為が拡がることこそがテロリストの真の狙いであることを忘れてはなりません。

テロリストへの警戒を理由として自由社会がその価値観を放棄し、テロリストらの圧政的な価値観に近い政治体制に移行していくことは自由社会の敗北を意味します。

テロリストに関しては断固とした措置を実行し、一人も生かして帰してはなりません。文化的な背景の違いなどは社会学的な考察の対象ではありますが、テロが殺人が伴う政治的な闘争である以上一切考慮する必要はないのです。

しかし、それらと自由社会の権利を制限を行うことは別物です。私たちが何とどのような戦いをしているのか、その本質について注意深く考える必要があります。

真に警戒すべきはテロリストの政治的・思想的な国内共犯者たち

このような事件が起きると、西欧社会の行き過ぎた自由が問題なのではないか、というコメントを発する人々が増えますが、それらはテロリストの政治的・思想的な共犯者だと言えます。

なぜなら、この戦いは物理的な部分に本質があるのではなく、価値観を巡る戦いにこそ本質があるからです。つまり、上記のようなコメントを通じて、テロリストの価値観を正当化する行為は自由社会への敵対行為と言えます。

テロはあくまで一過性の現象に過ぎず、真に警戒すべきは国内の自由社会に敵対する人々の言説です。なぜなら、これらの人々が実際に私たちの自由社会を放棄する作業を行うからです。

テロが起きるとかならず起きる「行き過ぎた自由」議論。テロリストは私たちの社会を変えることはできません。私たちの自由社会を放棄させるのは国内のテロリストに対する政治的・思想的な共犯者たちです。

自由社会を守りたいと思う人は、今こそ自由への意志をしっかり保つことで、国内のテロリストへの政治的・思想的な共犯者の言説に対抗していくことが望まれます。

独裁者になるために
イニャツィオ シローネ
岩波書店
2002-12-20



 

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yuyawatase at 10:19|PermalinkComments(0)小さな政府 | 社会問題
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2015年11月13日

地方財政に関するゴマカシの議論は終わりにするべき

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イケダハヤトさんと水谷翔太さんの地方消滅に関する議論について下記の通り分析してアゴラに投稿したところ、私の論稿に対して長崎総合科学大学の前田陽次郎さんから違和感を感じるということでご意見を頂きました。

<私の意見>
財政の観点から、イケダハヤトさんが住んでいる地方自治体は地方交付税と国庫支出金漬けであること、彼が明るい未来がないと指した東京都が現在進行形で彼の生活の場である地方自治体の財政を支えていること、地方への夢想ではなく地方消滅への準備を推奨する水谷氏の意見が正しいことなど。

<イケダハヤトさんと水谷翔太さんの記事>

「地方創生を止めて地方消滅でいこう!」水谷翔太さん・大阪市天王寺区長
http://agora-web.jp/archives/1660138.html

「「地方消滅でいこう」という論調に対する強烈な違和感 」(イケダハヤトさん)
http://agora-web.jp/archives/1660587.html

「イケダハヤトVS水谷翔太、~地方消滅論を客観的に考察」(拙稿)
http://yuyawatase.blog.jp/archives/103454.html

「地方消滅なのか、地方自治体消滅なのか」(前田陽次郎さん)
http://agora-web.jp/archives/1660793.html

まず、私の意見は元々地方財政制度論としてではなく、イケダハヤト氏が地方税の納税などを引き合いに出したため、その程度の税収で地方の惨状はどうにもならないということを述べたまでであり、経済的に半社会主義化している地方の未来が明るいという主張が全く的外れであることを解説しただけです。その上で、前田陽次郎さんが述べる地方財政の議論はほとんど意味がないものだと反論させて頂きます。

主要な納税地域である東京都民が地方財政に意見を述べるのは当然

前田陽次郎さんは「中央と地方が悪口を言い合うのではなく、もう少し双方が良い方向に向けるような議論をしたほうが生産的ではないのか」と述べられていますが、私が述べたことは「地方自治体の財政は都市部からの財政移転が無ければ破綻している」という事実です。

地方自治体の財政の大半が地方交付税と国庫支出金で賄われていることは周知のことであり、国税の元手を出している納税地は東京都などの都市部が巨大なウェートを占めています。そのため、東京都民には地方財政と地方の見通しについて厳しい意見を述べる権利と義務があると思います。(イケハヤさんが住んでいる場所から生まれる僅かな国税額と東京都から支払われる莫大な国税額の差を無視して、私たちは同じ国税使っているから一緒だという論理で片付けることは暴論です。)

東京都民には地方出身者なども多く含まれるため、地方に対して明確に「実質的に破綻している状況を真剣に考えろ」とは言わないだけです。そのため、バシッと事実を伝えられることに違和感があることは認めます。しかし、私は都市からの送金が無ければ地方が実質的に破たんしている事実を覆い隠す議論こそ不毛だと思います。

そもそも地方税率は自由に変えられるので好きに設定したら良い

また、前田陽次郎さんは「税制自治体が大都市に有利に設定されている」から「大都市の自治体は裕福(税収が高い)」と述べられています。申し訳ありませんが、このようなお上意識が地方の衰退を生み出してきた原因と言えるでしょう。

地方税法の規定では地方税率は自由に変えられるため、その地方自治体が納得できるように地方税率を変更したら良いと思います。標準税率よりも引き下げることは制度的な問題が生じるかもしれませんが、標準税率よりも税率を引き上げることは可能です。

私は既に絞り取るべき財源もほとんどないような非都市部の地方自治体から豊富な税収が得られる課税の在り方というものが思いつきませんが、仮に税率を変更した地方税収で地方自治体が運営できるなら好きなだけ増税したら良いと思います。

自分はそんな場所には全く住みたいとは思いませんが・・・。

地方財政は「ゴマカシ」から「事実」を議論するようになるべき

最後に、地方交付税の不交付団体が東京都しかない状況が間違った税制であることは認めます。ただし、消費税と地方交付税の税額を比較されていましたが、全く無意味な考察だと思います。

なぜなら、その議論は平成27年度一般会計で約37兆円の国債発行を前提としているからです。つまり、消費税がどうのこうのという話以前の問題として、社会保障、地方交付税、その他諸々のための税収が根本的に足りていないのです。

そして、国家人口が分散分布した状態で増加していく社会とは異なり、人口減少して経済的に衰退する地方ではなく、東京を中心とした都市部の法人・住民が積みあげられた国債を返済していくことは明らかです。現在、非都市部の地方自治体が行っていることは、借金は作りっぱなし、返済する担い手はドロン、という国家ぐるみの大規模な詐欺みたいなものです。

担税力が無い地方自治体は、都市部からの送金、都市部への借金の飛ばし、が無ければ、とっくの昔に消滅しています。

前田陽次郎さんのような議論を目にすると、地方住民のために地方交付税などで作った借金を返済していく運命、にある東京都を中心とした都市部住民の立場を多少は考慮して議論をしてほしいと感じます。都市部住民の納める税金は地方住民の私物ではありません。このまま都市部の競争力を奪い続ける政策を継続しても両者に明るい未来は存在しません。

地方の人々は自立の道を模索するのか、地方消滅を準備するのか、を選ぶべきでしょう。

 


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徳永エリ参院議員は勉強していると思う、ただしTPP陰謀論の。

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民主党、参院でも論戦不発 TPP追及も勉強不足露呈臨時国会やる気なし?
http://www.sankei.com/politics/news/151111/plt1511110044-n1.html

という記事を発見して、ついに恐れていたことが常態化してきたか・・・、とかなり残念な気持ちです。TPPに関しては、懐かしの「サルでも分かるTPP」のような典型的な陰謀論が跋扈している状況でしたが、ついに国会論戦にまで本格的な脳内汚染が拡がっているようです。

徳永エリ参院議員は「勉強」している、ただしTPP陰謀論の。

産経新聞は遠慮して徳永議員が勉強不足で甘利大臣に論破されたという記事の書き方していますが、産経の論評は明らかに遠慮しすぎです。

徳永議員はしっかりTPPについて勉強してきています。ただし、TPP陰謀論の勉強についてですが・・・。

TPPについては当初話題になり始めたときから国内では陰謀論の丁度良いネタになっており、中野剛志氏らの愛国者きどりの似非有識者によるネタ話が一世を風靡したような気がします。

まともな感覚を持っている人には空耳にしか聞こえなかったと思いますが、多くの信じ込みやすい善良な国民はTPPについて「米国の陰謀だー!」ということで良い燃料になったものです。

私自身は当初からTPPは先進国が海外投資で安全に投資を行うためのルールであり、中国に対抗していくためには絶対に必要ということを述べ続けていましたので、時々受けていた講演・取材などで持論を述べさせていただいたものです。

国会議員の異常な知的劣化について真剣に心配している

TPPは考え方によっては非常に厳しいものであるかもしれません。日本という国が、腐敗した政治、強権的な政府、未発達な産業、モラルの低い人々によって構成されていると想定した場合、透明で合理的な制度運用を求めるTPPは極めてラディカルなものとなるでしょう。

しかし、このブログを読んでいる人は当然理解できると思いますが、日本は「世界有数の先進国の一つ」であり、TPPに加入することで幅広い意味での恩恵を受けます。(むしろ、TPPの理念に反するような農業の輸入枠の設定などのほうが余程日本の国益にとっては問題です。)

TPPがどれだけ経済的・政治的に重要な役割を果たすかは、TPPから取り残されて孤立した韓国の狼狽ぶりを見れば明らかです。巨大なアジア市場において日本が米国とともに重要な地位を占めたことの功績は計り知れないものがあります。

一方、日本の国会議員には以前からTPPに関して腐敗した途上国を代表したような質問をする国会議員が存在しており、国会議事録に恥ずかしい発言が末代まで残る事態が発生してきました。

私は国会議員が陰謀論を信じている異常な知的劣化について真剣に心配しています。

安保法制もTPPもせめて政府が公開している資料くらい見ろよ、と言いたい

安保法制のときもそうでしたが、TPPについても政府は実に様々な資料を公開しています。

一つ一つ読みこなしていければ、世界有数の先進国であり、自由主義・民主主義の国にとって必要なものであることが理解できると思います。

そうは言っても、有権者一人ひとりに公開書類を読めというのは無理ですし、陰謀論を垂れ流す似非有識者らについては確信犯なので最初から完全に諦めています。

丁度先日も私の知りあいから「渡瀬さんこれどう思いますか!」というメッセージとともに陰謀論のHPが送られてきました。私からのアドバイスは「脳味噌が壊れたと思われて、奥さんに心配されるからやめておけ」と伝えました。

そういうわけで、せめて「国会議員」なら公開されている資料くらい読んでから質問の場に立てよ、と思うわけです。国会議員が国会で糞真面目に陰謀論を垂れ流していると、真面目な国民の心と頭に影響が出るから本当にやめてほしい、と切に願います。

国会でプラカード持って遊んでいたり、習ったばかりの陰謀論を嬉しそうに開陳しているのではなく、まずは文字を読むところから始めてほしいと思います。

米国の研究者が書いたTPPがよくわかる本
ジェフリー・J・ショット
日本経済新聞出版社
2013-10-26








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