2015年12月02日

誰がザッカーバーグからFB株99%を取り上げたのか?

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ザッカーバーグ夫妻が保有株式の99%を寄付することを表明

FACEBOOKのCEO・ザッカ―バーグさんが同社の保有株式の99%を手放し、慈善団体に寄付することを表明しました。450億ドル(時価5兆5300億円)の莫大な金額の寄付を宣伝したザッカ―バーグ夫妻は、過去にも数1000億円以上の寄付を行ってきた経緯があり、慈善活動に熱心な起業家として知られています。

今回は、ザッカ―バーグ夫妻自身が保有するFB株売却の税引き利益を活用し、不平等の是正、変革のための技術、医療、教育などの分野に長期投資を行う計画を発表しています。

ザッカ―バーグ夫妻が愛娘の誕生に際して送った手紙

今回ザッカ―バーグ夫妻が巨額の寄付を行うきっかけになった出来事は夫妻に愛娘が誕生したことです。夫妻はFB上で愛娘に対する手紙をしたためており、同社のサービスを使った粋な寄付表明を行っています。手紙の全文は下記から見ることが出来ます。

ザッカ―バーグ夫妻の手紙全文(英文)

手紙の内容は、様々な社会問題について触れられており、お子様に良い世界を残したいという願いが溢れており、非常に倫理的な内容の伴ったものとなっています。

大富豪から所得の再配分を実現できるのは政府ではなく倫理だということ

大富豪は様々な節税対策を実施することも可能であり、またそれ以上に資産が増やしていくことが可能であるため、政府の徴税機能では社会のために十分な所得再配分などを実現していくことは困難です。

そして、彼らは政府に納められた税金のようにいい加減な資金の使い道は許容せず、しっかりと世界のために本当に繋がるような寄付の利用使途を求めます。

彼らに資産の大半を寄付に回すことを了解させるのは政府ではなく「倫理」でしかありません。所得の再分配を真に意味がある形で実現していくのであれば倫理の回復を優先して行う必要があります。

ザッカ―バーグ氏は世界の富豪が参加している「生きている間または死後に自分の富の半分以上を慈善事業に寄付する」という「Giving Pledge」にもサインを済ませています。






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yuyawatase at 10:51|PermalinkComments(0)社会問題 | 起業論
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2015年12月01日

日本に求められるハイレベルな選挙訓練学校

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米国には民主主義を実践するために選挙技術を学ぶための訓練学校が存在している

米国では自由主義系の保守派の運動員を育てるための学校としてThe Leadership Instituteという訓練学校が存在しています。全米から集まった志ある運動員候補者たちが、米国のワシントン郊外に設置された同組織の施設の中で日々選挙技術や政治活動技術を伝播し、強力な草の根組織を創るための教育が行われています。

私自身もThe Leadership InstititeのCampaign Management Schoolを受講し、所謂選対の事務局長として知っておかねばならない基礎知識を学習できるプログラムを体験しました。本日は同メニューで受講できる内容、そして選挙の訓練学校が存在している意義について触れていきたいと思います。

米国の共和党保守派ではCampaign Management Schoolを修了したことは一つのステータスであり、同プログラム修了後には政治活動のスタッフとして様々な道が開かれることになります。

キャンペーン、資金調達、世論調査、WEBコミュニケーション、団体対策、ネガキャンなど多数のプログラム

受講者は施設が提供する地下ドミトリーで5日間寝起きする合宿環境の中に置かれて、朝9時~夕方5時までびっしり詰まった一日6プログラム程度を受講します。

まず、朝食から簡単なベーグルとリンゴを食べつつ、FOXニュースがつけっぱなしの環境という保守っぷり抜群な環境で過ごすことになります。ドミトリーではバスティアの「法」を読む人が多くイデオロギーの徹底ぶりが半端ではないです。

その後、1限が開始するのですが、初っ端の授業からネガキャンの打ち方からスタート、その後、スケジュール、個別訪問、電話作戦、資金調達、名簿管理、世論調査、WEB、団体対策、組織構築、選挙不正対策、予備選挙の戦い方、その他諸々の内容について1時間~1時間30分のコースを5日間ぶっ続けで受講します。

濃密な5日間を過ごすだけで、ちょっとした選挙マニアになることが可能です。内容としては、日本でも通用する内容であり、選挙に関する万国共通のノウハウであることが分かると思います。日本で現場で徒弟制度で叩き込まれる内容が洗練された教育コンテンツとして整理されているイメージです。

日本の各政党などが実施している偉い国会議員や有識者が出てきて自分の知っていることをしゃべるだけの内容とは異なる、そのまま実践に使うための知識が徹底的に詰め込まれることになります。

ちなみに、私の目の前に座っていた受講者同士でいつの間にかカップルが成立していたので、これだけのプログラムをこなしながら凄い猛者もいるものだと思った記憶があります。

自由主義を実現するためのハイレベルな選挙訓練学校の存在

日本の選挙事務所の徒弟制度では10年程度かかって覚える内容を僅か5日間に凝縮したプログラムは、日本の自由主義運動の担い手を短期で集中的に育てるために効率的な仕組みであり、民主主義の健全な発展のためにも意義があるものです。

日本の選挙教育のシステムは、政治活動や選挙活動の部外者による表面的なノウハウ提供がほとんどであり、本格的な教育を行う手法というものは十分に存在していません。そのため、本当に能力がある政治活動や選挙活動のスタッフを調達することが困難な環境があります。

また、日本には公職選挙法という馬鹿げた法律があるために、米国ほど民主主義への参加が容易ではなく、一般の有権者が選挙に関わる際には万が一の時のリスク教育をしっかりする必要があります。(それでもこの法律を廃止しない限りは冤罪が限りなく生まれ続けていくことになると思います)

政治活動と選挙に関わる人々の登竜門として、The Leadership Instutiteのような訓練学校への日本の社会的ニーズは明確に存在しています。志ある選挙コンサルタントの皆さまは自らの知識を体系化し、日本にこれらの学校を展開していく社会貢献の道を歩まれることを祈念します。

当確師
真山 仁
中央公論新社
2015-12-18




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yuyawatase at 23:20|PermalinkComments(0)米国政治 | 小さな政府
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地方議会(2)品川区議の筒井さんの正当すぎるボヤキ

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私の地元・品川区議会でも第4回定例議会がスタートしています

私が三代に渡って暮らしていた品川区でも品川区議会・第4回定会がスタートしています。その中で職員の給料アップを求める条例案を行政当局が提出して可決した模様です。

反対したのは維新の「筒井ようすけ」さんと彼が所属する「維新・無所属会派」の須貝行宏さん、藤原正則さんの3名のみ。他の自民・民主・公明・共産・ネットは全員給料アップに賛成という納税者無視の政治を行っています。

筒井さんのTwitterによると、「なお、本日、本会議で職員等の給与アップ条例に反対したのは、定数40名中、私、および会派同僚議員の2人だけ。「弱者保護」を掲げる政党の議員も賛成したので、何だかな、と思いました。」という感想。全くその通りです。

そもそも職員の給与は何に合わせて算定されるのか

筒井さんの反対理由は、「普通の区民に景気回復の実感がないこと。そもそも、比較する民間基準が50人以上の事業所、また、それには医師など高収入の職種も含まれており、小規模事業者やパートで生活している区民のことが考慮されていないことからです。」ということです。至極もっともな話です。

公務員給料の算定基準は50人以上の事業所が支払っている給料の平均値を基に算出されることとなっており、増加を続けることが予想される非正規労働者・小規模事業者などは含まず、なおかつ超高額給与所得者を含んだ「平均」を職員給与を算定する際の比較根拠としています。

公務員職員の給与は「平均値」ではなく「最頻値」で支払われるべきだ

公務員給与を考える際に曲者となるのは「民間給与の平均」という考え方です。

現在の「平均値」という計算で公務員給与を算出した場合、民間人で1400万円の所得を稼ぐ人と200万円の所得を稼ぐ人が3人居た場合、公務員給与の算定基準は500万円ということになります。これでは、まったく納得が得られないと思うのですが、現在はこの計算方法がまかり通っています。(細かい修正も一応やってますが)

本来は公務員という性質を考慮するのであれば、国民の大多数と同じ給与で考えるべきであり、事業所人数にこだわることなく、所得の「平均値」ではなく「最頻値」で計算するべきです。最頻値で計算すると、「最も多くの国民が働いてもらっている給与層」が算出されるために、公務員給与としては最適です。

最頻値を100万円単位の最頻値で設定して、公務員給与はその範囲の中で給料を決定することが妥当です。

公務員給与の算定基準は「せいぜい300万台が妥当な数字」だということ

平成26年・民間給与実態調査によると、全体の最も多い給与所得層は300万円超~400万円以下であり、1年間勤務した場合の最も多い給与所得層は、男性・300万円台(平均41.7歳・352万円)、女性・100万円台(平均49.1歳・143万円)となっています。そのため、公務員給与はせいぜい平均300万円台にすることが妥当だと思います。

そのため、品川区の公務員給与の平均618万円は引き上げではなく引き下げが妥当です。筒井さんたちの維新・無所属会派は極めて妥当な判断をしており、行政が出してくる資料を鵜呑みにして公務員給与アップに賛成した他会派はただのタックスイーターだということです。

さらには、現在の官民給与比較の根拠となっているラスパイレス指数の算出方法は、国の公務員の年齢構成に民間を合わせて算出した場合の比較数字に過ぎないので、40代・50代以上の人員構成が多い国の公務員組織を参考に算出した給与総額は民間企業の実態の数字よりも大きいということになるではないかと思います。

そもそも品川区は異常かつ無計画な採用計画と賃金計画を見直すべき

しかし、問題は簡単ではありません。なぜなら、品川区の職員構成は、無計画な採用計画によって、20代と50代の職員が異常に多く、中間管理職世代の30代が少ない構成となっているからです。

品川区の職員給与は非常に歪な構造になっており、年配の職員の給与を大胆にカットするために早期希望退職者を募り、むしろ才能ある中間管理職をもう少し拡充することで、マネジメントをしっかりと機能させる組織運営にシフトさせていくべきです。

さらには、やる気がある20代職員の直ぐ上の中間管理職が激務になっており、その上におじさんたちが大量に余っている姿が容易に想像できます。既に品川区の採用計画は滅茶苦茶であり、これらを立て直すことを真剣に考えるべきです。

公務員給与については上げ幅をおさえて若くても一定の給与が得られるように形を変えていくべきであり、ラスパイレス指数のような無意味な数字を参照するのではなく、品川区独自の方法で採用も将来の人件費を見据えた計画的な採用を行っていくべきでしょう。

官僚利権
北沢 栄
実業之日本社
2010-05-20




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yuyawatase at 11:59|PermalinkComments(0)地方議会 | 小さな政府
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